カートに9060を入れたまま、サイズのプルダウンで手が止まっていませんか。厚底に見えるから大きめ? ウィズがDと書いてあるから細い? 情報が多いぶん、かえって決められなくなるモデルです。
先に結論をお伝えします。ニューバランス9060は、普段履いているスニーカーと同じcmを起点にして問題ないモデルです。ウィズはDの1種類ですが、アッパーとソールの作りのおかげで、Dという表記から受ける「細そう」という印象ほど窮屈にはなりません。迷ったときに0.5cm上げるかどうかを判断する材料さえ持っておけば、通販でも外しにくくなります。
この記事では、ニューバランス公式が公開しているウイズサイジングの定義とサイズチャートを土台に、9060のスペック、574・996・2002R・1906R・990v6との違い、足の測り方、サイズを外す人がやっている行動まで整理しました。読み終えたときに「自分は何cmを買えばいいか」が1つに決まる形にしています。
・9060のサイズ選びを「普段のcm」から始めていい理由と、0.5cm上げるべき人の条件
・ウィズDがニューバランス基準でどの位置にあるのか(公式の定義で確認)
・574・996・2002R・1906R・990v6と並べたときの、ウィズとソール構造の違い
・足長・足囲の測り方と、US/UK/EU表記に出会ったときの換算の考え方
ニューバランス9060のサイズ感は、まず普段通りから始めていい

起点は「いつも買っているスニーカーと同じcm」
9060のサイズ選びは、普段履いているスニーカーと同じcmを最初の候補にするところから始めてください。これが最も外れにくい起点になります。
理由は9060の作りにあります。ニューバランス公式の商品説明によれば、9060のアッパーはスエードとメッシュの組み合わせで、ミッドソールにはABZORBが入っています。足を包む面がやわらかい素材でできているため、足入れの段階できつく当たる箇所ができにくい構造です。革靴のように「木型に足を合わせる」タイプの靴ではなく、アッパーが足の形に沿ってくれる方向の靴だと考えてください。
使いどころとしては、街履き・通勤・旅行のようにそこそこ歩く場面が中心になります。同じcmで買っておけば、靴紐の締め方でフィットを前後に調整できる幅が残ります。逆に最初から大きめを選ぶと、紐を締めても足が前に滑る状態を直しきれません。
注意点として、「同じcm」はあくまで出発点であって、全員の正解ではありません。あなたが普段買っているスニーカーがすでに大きめ設定のブランドだった場合、その数字をそのまま9060に持ち込むと余ります。次のH3以降で、その調整のしかたを具体的にします。
| サイズ展開 | ユニセックスサイズ |
| ウィズ(足幅) | D |
| アッパー | スエード/メッシュ |
| ミッドソール | ABZORB |
| 価格 | 24,200円 |
990と860の掛け合わせ、という出自がサイズ感に効いている
9060の見た目のボリュームは、サイズ感の話と切り離せません。ニューバランス公式の説明では、9060は90年代のヘリテージモデル「990」と2000年代の「860」を掛け合わせたモデルとされています。つまりランニングシューズ2つの血統から生まれた靴です。
ここが重要で、ランニングシューズの系譜にある靴は、足を固定して走ることを前提に設計された寸法感を持っています。見た目がごついからといって、内部空間まで大きく作られているわけではありません。外側のソールユニットが張り出して見えるのに対し、足が入るスペースは標準的、という組み合わせになります。
比較で言うと、同じくボリュームのある2002Rや1906Rも、公式表記のウィズはいずれもDです。9060だけが特殊なサイズ設計をしているわけではなく、ニューバランスのライフスタイル系ダッドスニーカーとして横並びの寸法感だと考えて差し支えありません。
妥協点として、この出自ゆえにソールが厚くなり、その分だけ足首から下の重量感は出ます。軽さを最優先する人にとっては、サイズが合っていても「重い」という感想は残ります。サイズ選びで解決できる問題ではないので、そこは割り切りが必要な部分です。
ユニセックス展開だから、男女で見る基準が変わる
9060はユニセックスサイズで展開されています。これは「男女どちらも買える」という便利さと同時に、サイズ選びの基準が男女で変わることを意味します。
ニューバランス公式のサイズチャートでは、メンズ/ユニセックスとウィメンズで換算表が別々に用意されています。たとえばメンズ/ユニセックスの25.0cmはUS 7/UK 6.5/EU 40ですが、ウィメンズの25.0cmはUS 8/UK 6/EU 39です。同じ25.0cmでも、どちらの表を見ているかでUS表記が1つずれます。
ユニセックスモデルである9060を選ぶときは、メンズ/ユニセックスの表を見るのが筋です。ウィメンズの感覚でUS表記を覚えている人が、その数字のまま9060を注文すると、大きい方へずれます。cm表記で買える国内正規の販売ルートを使うなら、この問題はそもそも起きません。
注意点は、ウィメンズ用の別モデル(Wから始まる品番)と9060を同列に考えないことです。ニューバランスはウィズの基準自体が男女で異なり、公式ではメンズ/ユニセックスがD=やや細い、ウィメンズがD=標準と定義されています。同じ「D」でも意味が違う、という前提を持っておいてください。
「普段通り」が当てはまらない人の条件
普段通りでいい、と書いてきましたが、0.5cm上げる判断をした方がいい人もいます。条件は3つです。
1つ目は、足囲が大きい自覚がある人です。9060のウィズはDのみで、2Eや4Eの選択肢がありません。ニューバランス公式の定義でメンズ/ユニセックスのDは「やや細い」に当たります。普段2Eや4Eのスニーカーを選んできた人は、cmを0.5上げて幅方向の余裕を作る調整が現実的な選択肢になります。
2つ目は、厚手の靴下を前提にしている人です。冬にウールの厚手ソックスを履く前提なら、その厚みぶんの空間が要ります。夏の薄手で合わせたサイズは、冬に窮屈になります。
3つ目は、左右で足長の差が明確にある人です。この場合は大きい方の足に合わせるのが基本で、結果として0.5cm上がることがあります。小さい方に合わせると、大きい方の足の指が常に当たり続けます。
逆に、これらに当てはまらないのに「厚底だから大きめ」という理由だけでサイズを上げるのは避けてください。ソールの厚みは足の甲より下の話で、足が入る空間の広さとは別物です。
ウィズDと聞いて身構えなくていい理由
ニューバランスのDは「一番細い」ではない
「ウィズD=細い」と読んで敬遠する人がいますが、ニューバランスの体系の中でDは端っこではありません。ここを誤解したままだと、必要のないサイズアップをしてしまいます。
ニューバランス公式のシューズサイズ&ウイズガイドによれば、メンズ/ユニセックスのウイズはD=やや細い、2E=標準、4E=幅広、6E(G)=超ワイドの4タイプで展開されています。Dは4段階のうち上から1番目、つまり「やや細い」であって「極細」ではありません。
さらに公式は、ウイズサイジングについて「シューズに応じて2~3種類ご用意した」と説明しています。1モデルにつき全4タイプが常に用意されるわけではなく、モデルごとに絞られるのが前提です。9060がDのみで展開されているのは、この方針の中では普通のことだと理解できます。
注意しておきたいのは、Dが「やや細い」である以上、足囲が本当に大きい人にとっては手放しで安心できる表記ではないという点です。次のH3で、それでも9060が窮屈になりにくい構造的な理由を見ていきます。
ウィズ(ウイズ)=足囲、つまり足の親指と小指の付け根まわりを1周した長さの規格。ニューバランス公式は「足長だけでなく足囲(ウイズ)でも選べるのがウイズサイジング」と定義しており、0.5cm刻みの足長に対してB・Dから4E・6E(G)までの4タイプが用意されています。同じ27.0cmでも、ウィズが違えば履き心地は別物になります。
Dでも詰まらないのは、素材とアッパー構造のおかげ
9060がウィズDでありながら「幅で困った」という声が出にくいのは、アッパーの素材構成が理由です。公式表記のアッパーはスエード/メッシュ。メッシュ部分が伸縮方向に逃げてくれるため、足囲が数値上ギリギリでも当たりが分散します。
これが総革のアッパーだったら話は変わります。革は伸びるとはいえ、履き始めの数週間は硬く、当たった箇所がそのまま痛みになります。スエードとメッシュの組み合わせは、履き始めから足の形に沿いやすい方向の素材です。
使用シーンで言うと、購入初日から1日歩き回る予定がある人ほど、この素材差の恩恵を受けます。慣らし期間をほとんど必要としないのは、革のブーツや革靴と比べたときの9060の強みです。
ただしデメリットもあります。スエードは水濡れに弱く、濡れたまま放置すると毛羽が寝てシミが残ります。防水スプレーを買うタイミングは靴と同時が理想です。汚れたときの洗い方も、水でジャブジャブ洗う方法とは別のやり方になります。

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ウィズが選べないモデルと選べるモデル、その差の意味
9060はウィズDのみですが、ニューバランスにはウィズが複数から選べるモデルも存在します。この差を知っておくと、9060で幅が合わなかったときの逃げ道が見えます。
代表例がMade in USAの990v6です。ニューバランスの公式ニュースリリースによると、990v6はメンズがD(やや細い)/2E(標準)/4E(幅広)の3種類、ウィメンズがB(やや細い)/D(標準)/2E(幅広)の3種類から選べます。価格は36,300円で、サイズ展開はメンズ(M990GL6)が25.0~30.0cm、ウィメンズ(W990GL6)が22.0、23.0~25.0cmです。
つまり「足囲が大きくて、9060のDでは幅が厳しかった」という人には、990v6の2Eや4Eという選択肢が公式に用意されています。同じニューバランスの中で解決できるわけです。価格帯は9060の24,200円から一段上がりますが、幅の問題は幅で解決するのが最短です。
注意点として、ウィズが選べるのはニューバランスの中でも限られたラインです。9060の派生モデルや他のライフスタイル系モデルは、いずれも公式表記でウィズDになっています。「9060を諦めたくないが幅が不安」という場合は、cmでの調整か、店頭での試し履きに寄せるのが現実的です。
足を測れば、通販でも選択肢は1つに絞れる

足長は「かかとの一番出た点からつま先の一番長い指まで」
サイズ選びで一番確実なのは、自分の足の実寸を知ることです。ここが空白のまま議論しても、口コミの数字を眺め続けることになります。
測り方はシンプルです。紙を床に敷き、かかとを壁につけて立ち、体重を両足に均等にかけた状態で、つま先の一番長い指の先に印をつけます。壁から印までが足長です。注意点は「一番長い指」が必ずしも親指とは限らないこと。人差し指の方が長い足型(ギリシャ型)の人は、そちらで測ります。
測るのは夕方以降にしてください。足は日中の活動でむくみ、朝と夕方では実測値が変わります。朝の数字で合わせた靴は、夕方に窮屈になります。左右両方を測り、大きい方を採用します。
この足長がわかれば、9060のサイズ選びは「実寸に対してどれだけ余裕を持たせるか」という1つの論点に絞られます。口コミの「普段通りでした」という言葉より、自分の数字の方が判断材料として強いです。

足囲を測ると、ウィズDが自分に合うかが数字で見える
足長と同じくらい大事なのが足囲です。9060がウィズDのみである以上、自分の足囲がどのあたりかを知っておくと判断が速くなります。
測り方は、足の親指の付け根と小指の付け根の一番出っ張ったところを通るように、メジャーで1周させます。ここでも夕方に、両足を測って大きい方を採用します。立った状態で測るのがポイントで、座って測ると数値が小さく出ます。
この数値が自分の中で「幅広の部類だ」という感覚と一致するなら、9060では0.5cm上げるか、店頭での試し履きを優先する判断になります。逆に細い部類なら、普段通りのcmで問題なく収まります。
注意点として、足囲の数値と靴のウィズ表記は1対1で機械的に対応するものではありません。同じDでもモデルによって内部の形状が違います。数値はあくまで「自分がどちら寄りか」を知るための目安として使ってください。
失敗パターン①:実寸を測らずに「前に買ったナイキが27.0cmだったから」と9060も27.0cmで注文し、届いてから幅が気になったケース。原因は、ブランドごとに基準が違うのに他社の数字を横滑りさせたこと。対策は、注文前に足長と足囲を夕方に実測し、9060の公式表記(ウィズD/ユニセックスサイズ)と照らして判断すること。実測は5分で終わります。
US・UK・EU表記に出会ったら、どの表を見るかで決まる
並行輸入品やスニーカー専門の二次流通で9060を探すと、cm以外の表記に出会います。ここで換算を間違えると0.5cm単位でずれます。
ニューバランス公式のメンズ/ユニセックス サイズチャートでは、25.0cmがUS 7/UK 6.5/EU 40、26.0cmがUS 8/UK 7.5/EU 41.5、27.0cmがUS 9/UK 8.5/EU 42.5、28.0cmがUS 10/UK 9.5/EU 44です。ウィメンズの表では23.0cmがUS 6/UK 4/EU 36.5、24.0cmがUS 7/UK 5/EU 37.5、25.0cmがUS 8/UK 6/EU 39となります。
ユニセックスモデルの9060を買うときは、メンズ/ユニセックスの表を参照するのが正しい読み方です。ウィメンズの表を見て「US 8だから25.0cm」と読むと、メンズ/ユニセックスの表ではUS 8は26.0cmになり、1.0cmずれます。
実際の換算はニューバランス公式のシューズサイズ&ウイズ ガイドで確認できます。海外サイトの独自換算表ではなく、ニューバランス自身が出している数字を見るのが確実です。注意点は、EU表記は他ブランドとの互換性が特に低いこと。EUの数字だけを頼りに買うのは避けてください。
574・996・2002R・1906R・990v6と並べるとわかること
574・996との違いは、ソール構造とボリューム
ニューバランスのクラシックな定番といえば574と996です。9060と並べると、違いはミッドソールの技術に集約されます。
公式の商品説明によれば、574は衝撃吸収と安定性に優れたENCAPをかかとに搭載し、丸みを帯びたクラシカルなシルエットを持つモデルです。80年代のオフロードシューズ「576」のDNAを引き継ぐアイコニックモデルとされています。996(U996)は1988年に登場したオリジナルシルエットの再現で、C-CAP搭載の2層構造ミッドソールとPUインソールが入ります。
対して9060はABZORB。同じ「クッションが効いている」でも、574・996が軽快さと日常の履きやすさに寄っているのに対し、9060は接地面積とソールのボリュームで安定感を出す方向です。細身のパンツに合わせるなら996、ワイドなシルエットで足元にボリュームが欲しいなら9060、という使い分けになります。
サイズ感の観点では、公式表記のウィズは574・996・9060すべてD。同じ土俵で比べられる関係です。注意点は、574・996は9060よりソールが薄いぶん、足の裏で地面の凹凸を感じやすいこと。長時間の立ち仕事なら9060のソールの厚みが効きます。
2002R・1906Rとの違いは、ソールの搭載範囲
9060と最も比較されやすいのが、同じダッドスニーカー系の2002Rと1906Rです。この3つはどれもニューバランス公式表記でウィズDですが、ソール構成が違います。
公式の商品説明では、2002RはヌバックとメッシュのアッパーにN ERGYとABZORBを搭載したハイスペックソールを組み合わせ、ユニセックスサイズで展開されています。1906Rは2000年代のランニングシューズ「1906」を再構築したモデルで、N ERGYとABZORBをフルレングスで採用しています。9060はABZORBの搭載で、この2つとは構成が異なります。
価格帯で見ると、2002Rが22,000円程度、1906Rが20,900円程度(いずれも販売時期・カラーで変動します)に対し、9060は24,200円です。9060がやや上に位置します。デザインの方向性も、9060がY2K的な曲線とポッド形状で個性を出すのに対し、2002Rはヌバックの落ち着き、1906Rはテクニカルな要素が強めです。
サイズ選びの実務としては、この3つは同じcmで横並びに考えて構いません。ただし1906Rのフルレングス構成は足裏全体の当たりが変わるため、9060で合っていた人が1906Rでも100%同じ感覚になるとは限らない点は覚えておいてください。

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990v6との違いは、ウィズが選べるかどうか
9060と990v6の最大の違いは、デザインでも価格でもなく「ウィズを選べるか」です。ここが足の形で悩んでいる人にとっては決定的な差になります。
すでに触れた通り、990v6はメンズでD/2E/4E、ウィメンズでB/D/2Eから選べます。9060はDのみ。足囲が大きい人にとって、この差は履き心地に直結します。ニューバランス公式も、ウイズサイジングの意図として足長だけでなく足幅も足にフィットしたシューズの履き心地を体験してほしい、と説明しています。
価格は990v6が36,300円、9060が24,200円。差額はおよそ1万2千円分ありますが、990v6はMade in USAという製造背景を持ちます。幅の選択肢と製造背景に価値を感じるなら990v6、デザインとコストのバランスなら9060、という整理になります。
注意点として、990v6のサイズ展開はメンズ25.0~30.0cm、ウィメンズ22.0、23.0~25.0cmと分かれています。9060のユニセックス展開に慣れていると、990v6で自分のサイズが該当する表を間違えやすいので、注文前に確認してください。詳細はニューバランス ジャパンの公式リリースに記載があります。
| 項目 | 9060 | 2002R | 990v6 |
|---|---|---|---|
| ウィズ(足幅) | D | D | メンズ D/2E/4E |
| アッパー | スエード/メッシュ | ヌバック/メッシュ | Made in USA |
| ソール | ABZORB | N ERGY+ABZORB | ウィズ3種から選択可 |
| 価格 | 24,200円 | 22,000円程度 | 36,300円 |

9060でサイズを外す人がやっている3つのこと
「厚底だから大きめ」でcmを上げてしまう
最も多い外し方が、ソールの厚みを理由にサイズを上げるパターンです。これはサイズ感を悪化させる方向にしか働きません。
ソールの厚みは足の裏より下、つまり足が入る空間の外側の話です。ソールが厚くなっても、内部のスペースが広がるわけではありません。にもかかわらず「ごついから大きめ」と考えて0.5cmや1.0cm上げると、かかとが浮いて歩くたびに靴の中で足が前後します。
結果として起きるのは、つま先が靴の先端に当たり続ける状態と、かかとの靴擦れです。9060はソールに厚みがあるぶん一歩ごとのストロークが大きく、中で足が動くと余計に擦れます。サイズが大きすぎることによる不具合は、中敷きや厚手の靴下では根本的には埋まりません。
対策はシンプルで、cmを上げる判断は「足囲が大きい」「厚手の靴下前提」「左右差がある」という条件に紐づけることです。見た目のボリュームは判断材料に入れないでください。
他ブランドのサイズをそのまま持ち込む
失敗パターン②として多いのが、他ブランドで買ったcmをそのまま9060に適用してしまうケースです。ブランドごとに木型の基準が違うため、数字だけを移植すると合いません。
原因は、日本のcm表記が「その靴に入る足の長さの目安」であって、ブランド横断で厳密に統一された規格ではないことにあります。ニューバランス公式がウィズという別軸のサイズを用意していること自体が、足長だけでは決まらないという設計思想の表れです。
対策は2つ。1つは自分の足の実寸を持っておくこと。もう1つは、比較するなら同じニューバランス内のモデルにすることです。574、996、2002R、1906Rはいずれも公式表記でウィズDなので、これらで合っていたcmは9060でも参考になります。他社の数字は参考の域を出ません。
注意点として、同じニューバランスでも990v6のようにウィズが選べるモデルは前提が変わります。990v6の2Eで合っていた人が、9060のDで同じ感覚を得られるとは限りません。
実は、サイズより先に「紐の締め方」を見直した方が早い
意外と知られていないのですが、9060で「なんとなく合わない」と感じている人の一部は、サイズではなく靴紐の使い方が原因です。ここを直すだけで解決することがあります。
9060はシューレースホールが複数あり、一番上まで通すかどうかで足首まわりの固定力が変わります。かかとが浮く感覚がある人は、最上段のホールまで通して足首側で締めると、足が前に滑るのを抑えられます。逆に甲が当たる人は、当たる位置のホールだけ緩めに通すと圧が抜けます。
この調整幅があるからこそ、最初から大きめを買う必要がないとも言えます。紐で締められる範囲は広く、微妙な差はサイズを変えるより紐で吸収した方が早い場面が多くあります。
ただし限界もあります。cmで1.0cm以上ずれている靴を紐で救うことはできません。あくまで「0.5cm以内の違和感」を調整する手段として考えてください。それ以上のずれを感じるなら、素直にサイズを変えた方が結果は良くなります。
通販で買うなら、注文前に返品・交換の条件(期間、送料負担、試着の可否)を確認しておくこと。サイズを2つ取り寄せて片方を返す前提が使えるかどうかで、選び方の慎重さが変わります。条件が厳しい販売元なら、店頭で一度だけ試し履きしてから通販に戻る方が確実です。
9060 Summerと9060 Cagedは、同じ数字で買っていいのか
9060 Summerはサイズ展開が公式に明示されている
9060には派生モデルがあり、その1つが9060 Summerです。こちらはニューバランスの公式ニュースリリースでサイズ展開まで公開されているので、判断材料がそろっています。
公式リリースによると、9060 SummerはウィズがD、サイズは22.0~29.0,30.0cmで、価格は19,800円。アッパーはグレーがスエード/ブリーザブルメッシュ、ブラック・ホワイトが人工皮革/ブリーザブルメッシュです。ミッドソールにはABZORBが入り、クイックシューレースと踵のバックルで脱ぎ履きしやすい設計になっています。日本限定先行発売で、3月27日より順次発売されました。
サイズ感の考え方としては、ウィズが同じDでミッドソールも同じABZORBなので、9060で合っていたcmを起点にして構いません。ただしアッパーの開口部が大きいスニーカーサンダル形状なので、包まれる感覚は9060本体より弱くなります。かかとのバックルでの固定が前提になる作りです。
注意点は、夏場に素足や薄手のソックスで履くことを想定した製品だということ。厚手の靴下前提でサイズを上げると、開口部が広いぶん余計にゆるく感じます。用途に合わせて考えてください。
9060 Cagedはシルエットが変わるがウィズは同じ
もう1つの派生が9060 Cagedです。名前の通りアッパーの見え方が大きく変わりますが、サイズ選びの前提は9060と共通です。
ニューバランス公式の商品説明によれば、9060 Cagedはアッパー全体を覆うTPUパーツとスポーツヘリテージメッシュを使い、テッキーでフューチャリスティックなシルエットを提案するモデルです。トーナルカラーでY2Kテックの世界観を出しています。ウィズは9060と同じDです。
ここで気にすべきなのはTPUパーツの存在です。TPUは樹脂で、スエードやメッシュのようには伸びません。アッパー全体を覆う構造なので、9060本体と比べると足の形に沿う余地は小さくなります。足囲が大きめの人にとっては、9060よりも幅の余裕を感じにくい可能性があります。
使い分けとしては、デザインの尖り具合を取るならCaged、フィットの融通を取るなら通常の9060です。足の形に不安がある人が最初の1足として選ぶなら、素材が素直な9060本体の方が無難だと考えます。
派生モデルを選ぶときの判断軸
9060シリーズの中で迷ったときは、「何を優先するか」を先に決めると早く決まります。デザインの好みだけで選ぶと、履く場面と合わずに出番が減ります。
季節と用途が最初の分岐点です。夏に素足で気軽に履きたいなら9060 Summer、通年で街履きの主力にしたいなら9060、他人と被りたくないならCaged。この3択で、ほとんどの場合は絞り込めます。
価格差も判断材料になります。9060 Summerが19,800円、9060が24,200円と、4千円強の差があります。開口部の広いサマーモデルは活躍する季節が限られるぶん、価格が抑えられていると考えると納得しやすいはずです。
注意点として、派生モデルは展開カラーや時期が限られます。9060 Summerは日本限定先行発売という位置づけで登場しました。欲しいカラーがある場合、在庫状況は販売元で確認してください。
| こんな人 | おすすめ | サイズの考え方 |
|---|---|---|
| 通年の街履きが主目的 | 9060 | 普段のcmを起点に |
| 夏に素足で気軽に履きたい | 9060 Summer | 9060と同じcmを起点に |
| 足囲が大きく幅が不安 | 990v6(2E・4E) | cmではなくウィズで調整 |
| デザインの個性を優先 | 9060 Caged | TPU分の余裕なさを見込む |
ニューバランス9060のサイズ感で最後まで迷ったときの決め方
試着できるなら、夕方に厚手の靴下を持っていく
店頭で試せる環境があるなら、それが最も確実です。ただし行く時間と持ち物で結果が変わります。
行くのは夕方以降にしてください。足は日中の活動でむくむため、朝に合わせた靴は夕方に窮屈になります。夕方の状態で合う靴なら、1日を通して破綻しません。加えて、普段履く靴下と、一番厚い靴下の両方を持参します。9060はソールに厚みがある靴なので、靴下の厚み差がフィットに与える影響を店頭で確認しておく価値があります。
試すときは、必ず両足に履いて立ち、店内を歩いてください。座ったままの足入れ確認では、体重がかかったときの足の広がりが再現されません。かかとが浮かないか、つま先が当たらないかを歩いて確かめます。
注意点は、その場の「ちょっときついけど伸びるだろう」という判断です。スエードとメッシュのアッパーは多少なじみますが、明確に痛い箇所がある靴が快適になることはありません。痛みを感じたら、次のサイズを出してもらってください。
通販なら、返品条件と「大きい方の足」で決める
通販しか選択肢がない場合も、判断の順序を決めておけば迷いは減ります。
まず返品・交換の条件を確認します。試着後の返品を受け付ける販売元なら、候補の2サイズを取り寄せて片方を返す方法が使えます。条件が厳しいなら、実測ベースで1つに絞る必要があります。
絞るときの基準は「大きい方の足に合わせる」です。左右の足長には差があるのが普通で、小さい方に合わせると大きい方の指が常に当たります。逆に大きい方に合わせて小さい方が少し余る場合は、中敷きや靴下の厚みで調整できます。調整の余地がある方に倒すのが原則です。
注意点として、セール品やアウトレット品は返品不可の条件が付くことがあります。価格が下がっているぶんサイズ選びのリスクは上がるので、初めて9060を買う人が最初の1足をセール品で選ぶのは、慎重になった方がいい選択です。
迷ったら上げるべきか、下げるべきか
0.5cmで迷ったときの結論を書いておきます。大きい方に倒すのが、9060では扱いやすい選択です。
理由は調整手段の非対称性にあります。大きい靴は、中敷きを1枚入れる、厚手の靴下を履く、紐を強めに締めるという3つの手段で詰められます。一方、小さい靴を広げる手段はほとんどありません。スエードは多少伸びますが、足長方向は伸びません。
ただし条件付きです。「大きい方に倒す」は0.5cm単位の話であって、1.0cm上げる話ではありません。1.0cm上げると調整手段の範囲を超え、かかとが浮いて靴擦れの原因になります。
もう一点、足囲が細い自覚がある人は、逆に小さい方へ倒す判断も成立します。9060のウィズはDで、細い足の人にとっては幅方向に余りが出ます。cmで詰めることで幅の余りも一緒に減らせるためです。自分がどちら寄りかを知っておくことが、ここでも効いてきます。

まとめ
9060のサイズ選びが難しく感じるのは、情報が多いからではなく、判断の軸が定まっていないからです。軸は2つだけ。自分の足長と足囲を知ること、そして9060の公式スペック(ウィズD、スエード/メッシュのアッパー、ABZORBのミッドソール、ユニセックスサイズ展開、24,200円)と照らすこと。この2つがそろえば、口コミの数を集める必要はなくなります。
最初の一歩としておすすめしたいのは、今夜、紙とペンとメジャーで足長と足囲を測ることです。5分で終わり、この先ニューバランスに限らずすべての靴選びで使える数字が手に入ります。その数字を持ってから、9060のカラーを選びに行ってください。
※価格・サイズ展開・カラー展開は時期や販売元により変動します。購入前にニューバランス公式サイトまたは販売元の最新情報をご確認ください。

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