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「ニューバランス M1400が欲しいのに、公式サイトを見ても売っていない」——このページにたどり着いた方の多くが、まずこの壁にぶつかっているはずです。検索すると出てくるのは古いレビュー記事と、定価よりずっと高い二次流通の出品ばかり。廃盤なのか、また出るのか、そもそも今から追いかける価値があるのか。判断がつかないまま時間だけが過ぎている状態だと思います。
先に結論をお伝えします。M1400は定番ラインアップとしての生産がすでに終わっており、2021年から2022年にかけての復刻を最後に、新しいカラーの一般販売は確認できていません。つまり「いつでも買えるモデル」ではなくなっています。それでもサイズ感の基準や中古で見るべき箇所、そして現行モデルの中でどれが代わりになるかを知っておけば、遠回りせずに自分の一足へたどり着けます。
この記事では、公式のニュースリリースとサイズチャートをもとに、M1400という靴の中身、手に入りにくくなった経緯、ワイズDという足幅の制約、中古を見るときのチェックポイント、そして現行の代替4モデルまでを順番に整理します。読み終えるころには「待つべきか、別の一足に切り替えるべきか」が自分で決められる状態になっているはずです。
・M1400が1994年に生まれるまでの経緯と、ソールに入っている技術の中身
・定番生産が終わった時期と、復刻がどのタイミングで行われてきたか
・ワイズDしかないM1400のサイズ選びで、足幅が広い人が確認すべきこと
・中古で買う前に見る4つのポイントと、公式リペアという保険
・M1400の代わりに今から買える現行モデル4つの違い
ニューバランス M1400とは?9年遅れで世に出た1000シリーズの2代目

1300の後継として企画されながら、量産できずお蔵入りした
M1400は「作れなかった靴」として語られるモデルです。ニューバランスの1000シリーズは1985年登場の1300から始まり、その次の一手として企画されたのが1400でした。ところが当時のソール構造が凝りすぎていて量産に乗せられず、企画は一度止まります。その間に1989年の1500が先に世に出て、1400が実際に発売されたのは1994年。番号の順番と発売の順番が入れ替わっているのは、この事情によるものです。
この経緯は、M1400が「復刻を待つ靴」になっている今の状況とも地続きです。もともと作るのに手間がかかる設計で、アメリカの自社工場で職人が仕上げる前提の一足。数を揃えにくい構造は最初から抱えていました。裏を返せば、履いたときの完成度は番号どおりのプレミアムライン。ただし「手に入りにくい」という性質も同時についてくる、という理解で見ておくのが現実的です。
日本のチームが設計を練り直して商品化にこぎつけた
お蔵入りしていたプロトタイプを掘り起こし、設計を練り直して1994年の商品化にたどり着いた背景には、日本側の関与があったと伝えられています。日本市場で1400の人気が突出していたのも、この出自と無関係ではありません。実際、M1400は日本で先行して定着し、後にアメリカでも別注をきっかけに評価が広がっていきました。
ここが選ぶうえでのポイントになります。日本人の足に合わせて調整された経緯があるぶん、Made in U.S.A.のモデルとしては足入れがきつすぎない部類です。とはいえ後述のとおりワイズはDのみ。「日本人向けに作られた」という話を「幅広でも履ける」と読み替えてしまうと、サイズ選びで外します。あくまで木型の当たりが穏やかという意味に留めておいてください。
ピッグスキンスエードとENCAP+C-CAPという中身
M1400の素材とソールは、復刻カラーによって少し違います。2021年10月発売のスティールブルー(M1400SB)や2022年発売のタン(M1400TN)は、ウルヴァリン社製のピッグスキンスエードとメッシュを組み合わせたアッパー。一方、2021年4月のブラック(BKJ)と6月のグレー(JGY)はオールスエード仕様でした。同じM1400でも、カラー名によって表情と質感が変わります。
ソール側にはENCAP(エンキャップ)とC-CAPが入ります。ENCAPは柔らかいクッション材をより硬い素材で囲い込む構造で、沈み込みすぎずに衝撃を受け止めるのが役割。C-CAPは軽さとクッションの持続性を担います。この組み合わせが、M1400特有の「ふわふわではないが、硬くもない」足裏の感触を作っています。生産はアメリカの自社工場で、カテゴリーとしてはMade in U.S.A.に属します。
ENCAP(エンキャップ)=クッション材を硬い素材で包み込むミッドソール構造。クッション性と安定性を両立させる狙いがあります。
C-CAP=軽量性とクッションの持続力を高めるミッドソール素材。M1400はこの2つを併用しています。
ピッグスキンスエード=豚革を起毛させたスエード。牛革スエードより毛足が短く、目が詰まった質感になります。
Made in U.S.A.カテゴリーの中での立ち位置
ニューバランスのMade in U.S.A.には、990系のようにランニングの系譜を引き継ぐモデルと、1300や1400のようにクラシックな見た目を軸にしたモデルがあります。M1400は後者の代表格で、ボリュームを抑えたシルエットが最大の特徴です。同じMade in U.S.A.でも、990v6のような厚みのある見た目とは方向性がはっきり違います。
この立ち位置が、M1400が長く支持されてきた理由でもあります。スラックスやきれいめのパンツに合わせても足元だけ浮かない。オフィスカジュアルの範囲に収まりやすい。一方で、クッション量そのものは最新のランニング系ミッドソールにはかないません。「一日中歩き回る日の靴」として選ぶと物足りなさが出る場面があります。用途を街履き寄りに置くのが、この靴との正しい付き合い方です。
いま買おうとすると壁にぶつかる理由
定番ラインとしての生産は2018年ごろに終わっている
M1400が見つからない一番の理由はシンプルで、レギュラー生産品ではなくなっているからです。定番ラインアップとしての生産は2018年ごろに終了しており、以降は「不定期に復刻されるモデル」という扱いに変わりました。公式オンラインストアの常設ラインナップに並んでいないのは、在庫切れではなく、そもそも継続生産されていないためです。
背景として語られるのは、日本に偏った人気とグローバル戦略のズレ、そして製造コストの高さです。ウルヴァリン社製のスエードを使い、アメリカの工場で仕上げる作りは、そのままコストに跳ね返ります。ここを理解しておくと、「そのうち定番に戻るのでは」という期待に振り回されずに済みます。戻る保証はどこにもない、というのが現時点の事実です。
2021年から2022年に集中した復刻と、その後の空白
廃盤後、M1400は2021年に復活します。2021年1月にネイビー系のMUJ、4月にブラック(BKJ)、6月にグレー(JGY)、10月にオリジナルカラーのスティールブルー(SB)、そして2022年4月にタン(TN)。1年半ほどの間に立て続けにリリースされました。この時期に手に入れた方が「復刻で買えた」と言っているのは、この波のことです。
問題はその後です。ニューバランスジャパンの公式ニュースリリースを追う限り、2026年8月時点で1400の新規カラーに関する発表は確認できていません。復刻の波は一度止まっている、と見るのが正確です。「近いうちにまた出る」という記述をしているサイトもありますが、公式の発表に基づくものではありません。待つのは自由ですが、待っている間に履ける靴がないという状態は避けたいところです。
定価と二次流通価格が離れてしまった
発売当時の税込価格は、スティールブルー(M1400SB)が33,000円、ブラック(BKJ)とグレー(JGY)が35,200円でした。タン(M1400TN)も発売時は33,000円とされています。つまり、もともとは3万円台前半のプレミアムスニーカーです。
ところが供給が止まった今、価格比較サイトでの参考最安価格は43,800円(価格.com、2026年8月19日時点)まで上がっており、サイズやカラーによってはさらに高い出品も並びます。ここが判断の分かれ目で、「定価だから買う」という基準はもう使えません。上乗せ分を払ってでもこの型が欲しいのか、それとも同じ予算で現行のMade in U.S.A.を新品で買うのか。この比較を先にしておくと、後悔が少なくなります。
復刻の抽選や販売開始時刻に間に合わなかった直後は、判断が甘くなりがちです。「今買わないともう出ない」と思い込んで、状態の確認が不十分なまま高い出品に手を出してしまう。
対策:復刻を逃したら最低でも一晩空けること。そのうえで「二次流通で相場より高い個体」と「同じ予算で買える現行の新品」を紙に並べて比べます。上乗せ分に納得できる理由が書けないなら、その買い物は見送って問題ありません。
サイズ選びで外さないための3つの基準

ワイズはDのみ。足幅が広い人が最初に確認すること
M1400のワイズはDです。ニューバランス公式のウイズサイジングでは、メンズ・ユニセックスのウイズはD(標準)、2E(幅広)、4E・6E(G)(超ワイド)という並びになっており、Dは幅の広いほうではありません。つまりM1400には、幅広向けの選択肢が用意されていない、ということです。ニューバランス公式のシューズサイズ&ウイズガイドにウイズの考え方が整理されているので、自分がどのタイプかわからない方は先に目を通しておくと判断が早くなります。
普段2Eや4Eのモデルを選んでいる方は、ここで一度立ち止まってください。長さを上げれば幅も多少は広がりますが、足囲が合っていない状態で長さだけ足すと、かかとが抜けたり、甲の上で靴紐が締まりきらなかったりします。スエードは履くうちに多少なじむものの、木型そのものが変わるわけではありません。幅の問題は「慣れ」では解決しない、と考えておくのが安全です。
普段と同じか0.5cm下げか、判断を分けるもの
M1400のサイズ感は「普段のスニーカーと同じで合う人」と「0.5cm下げたほうがよかった人」に分かれます。分かれ目になるのは足の甲の高さと、履くソックスの厚みです。アッパーがスエードでよく伸びるため、甲が低めの方が普段どおりのサイズを選ぶと、履き込むうちに緩く感じることがあります。逆に甲が高い方は、下げると甲が当たります。
実用的な決め方はこうです。厚手のソックスを履く前提なら普段どおり、薄手の靴下で合わせることが多いなら0.5cm下げを検討する。試着できるなら、必ず両足を履いて、かかとを合わせた状態でつま先に1cm前後の余裕があるかを見ます。サイズ展開は23.0〜29.0cmで、カラーによっては30.0cmも用意されていました。ハーフサイズがあるので、迷ったら0.5cm刻みで比べられるのは救いです。

試着できないときは公式の換算表を使う
復刻品や中古を通販で探す場合、試着はまずできません。そのときに頼りになるのが公式の換算表です。海外の出品ではUS表記やUK表記で書かれていることも多く、cmに直せないと選びようがありません。下の表はニューバランス公式のメンズ/ユニセックスサイズチャートから、M1400のサイズ展開に重なる範囲を抜き出して整理したものです。
| JPN(cm) | US | UK | EU |
|---|---|---|---|
| 25.0 | 7 | 6.5 | 40 |
| 26.0 | 8 | 7.5 | 41.5 |
| 27.0 | 9 | 8.5 | 42.5 |
| 28.0 | 10 | 9.5 | 44 |
| 29.0 | 11 | 10.5 | 45 |
買う前に測っておきたい自分の足の数値
試着なしで買うなら、足長(かかとから一番長い指まで)と足囲(親指と小指の付け根の一番太い部分を一周した長さ)の2つを測っておきます。足長だけでサイズを決める人が多いのですが、M1400のようにワイズがDに固定されているモデルでは、足囲のほうが可否を分けます。測るのは夕方がおすすめです。朝に測った数値でぴったりを選ぶと、夕方にきつくなります。
数値が手元にあれば、手持ちの靴と比較して当たりをつけられます。たとえば普段履いているニューバランスの2Eモデルで「幅はちょうどいい」と感じているなら、Dしかない M1400 は幅方向に余裕がありません。この場合は長さを上げて逃げるより、ワイズ展開のあるモデルへ切り替えたほうが結果的に満足度が高くなります。M1400という型番にこだわりすぎないことも、選択肢のひとつです。
履き心地は実際のところどうなのか
沈み込みすぎないクッションが持ち味
M1400のクッションは、最近のランニングシューズのような弾む感触ではありません。ENCAPが柔らかい部分を硬い素材で囲っているため、体重をかけたときに底が抜けるように沈まず、足裏が支えられている感覚が続きます。長い距離を走るための設計ではありませんが、街を数時間歩くくらいの用途では、足裏の疲れ方がはっきり違います。
比較で言うと、990v6のFuelCellのような柔らかさを期待して履くと肩透かしを食らいます。M1400は「安定寄り」の乗り味です。どちらが優れているという話ではなく、目的の違い。通勤や買い物、休日の街歩きが中心なら、この硬さがちょうどよく感じられるはずです。逆に、立ち仕事で一日中足を使う方には、もっとクッション量の多い現行モデルを勧めます。
甲まわりの包まれ感はライニングの厚みから来ている
M1400を履いた人がよく口にするのが「足が包まれる感じ」です。これはアッパーの内側に使われているライニングの厚みによるところが大きく、足入れの瞬間から違いがわかります。スエードのしなやかさと相まって、履き口まわりが当たりにくいのも長所です。
ただし、この包まれ感には裏側があります。中材が厚いぶん、真夏はこもりやすい。オールスエード仕様のBKJやJGYは特に通気の逃げ場が少なくなります。メッシュを併用したSBやTNのほうが夏場は履きやすい、という差は覚えておいて損がありません。季節を通して1足で回したいなら、メッシュ入りのカラーを狙うのが現実的な選び方です。
きれいめに寄せられるシルエットが最大の武器
M1400が長く支持されている理由を一言でまとめるなら、シルエットの細さです。ボリュームスニーカーが主流になった今でも、この控えめな見た目は替えが効きにくい。テーパードのパンツやスラックスに合わせたとき、足元だけが主張しない。オフィスカジュアルが許される職場なら、そのまま通勤にも使えます。
注意点としては、細身ゆえに足の甲が高い方だとシューレースを締めたときの見た目が窮屈になりやすいこと。また、スエードは雨に弱いため、通勤で毎日履くなら防水スプレーの運用が前提になります。この2点を許容できるかどうかが、M1400を実用の靴として使えるかの分かれ目です。見た目だけで選ぶと、雨の日に履けない靴が下駄箱に増えることになります。
M1400が向いているのは「細身のシルエットで、なおかつ足裏の支えが欲しい人」です。走るための靴ではなく、街で長く歩ける靴。スラックスにも合う細さと、ENCAPによる安定したクッションの両立が、この型でしか得られない部分です。
中古で手に入れる前に確認したい4つのこと
ポリウレタンのミッドソールは年数で劣化する
M1400のミッドソールに使われているポリウレタンは、経年で加水分解が進む素材です。一般に製造から3年〜5年程度で進行が始まるとされ、高温多湿の環境ではさらに早まります。材質上、完全に防ぐことはできないとされているため、「未使用のデッドストックだから安心」という考え方は通用しません。むしろ、密閉した箱の中で放置された個体のほうが危ないこともあります。
中古を検討するときは、出品写真でミッドソールの側面に細かいひび割れが入っていないか、ソールと本体の接着部分が浮いていないかを見ます。判断がつかない場合は、出品者に「ソールに割れや剥がれはありますか」と一言確認するだけでもリスクは下がります。復刻年が2021年から2022年の個体であれば、製造からの年数はまだ浅いほうですが、保管環境まではわかりません。

お気に入りのスニーカーや革靴を、「まだ履けるかな」と思いながら何となく履き続けていませんか。靴には見た目ではわかりにくい寿命があり、履いた回数だけでなく、履かず…
品番とカラーコードを照合する
M1400は復刻ごとに品番の末尾が変わります。スティールブルーはSB、ブラックはBKJ、グレーはJGY、タンはTN。出品タイトルが「M1400」だけだと、どの復刻なのか、あるいはそれ以前の個体なのかが判別できません。ボックスラベルやシュータン裏のタグに書かれた品番を写真で確認できる出品を選ぶのが基本です。
品番が特定できると、素材も逆算できます。SBとTNはピッグスキンスエードとメッシュ、BKJとJGYはオールスエード。「写真では全部スエードに見えるのに、届いたらメッシュが入っていた」といった行き違いは、品番を確認していれば防げます。サイズ表記も同じで、タグにはウイズとcm表記が併記されているので、そこまで写っている出品なら安心度が上がります。
本物かどうかを自分で断定しようとしない
ニューバランスは模倣品も出回るブランドです。ステッチの粗さやタグの印字で見分ける方法が紹介されていますが、これで確実に判別できると考えるのは危険です。見分け方の情報は模倣する側にも共有されているため、外見の照合だけで真贋を保証することはできません。
現実的な対処は、判別を自分の目に頼らないことです。鑑定を通した出品や、返品対応が明記されている販売元を選ぶ。個人間取引なら、正規店の購入証明が提示できるかを確認する。それでも不安が残るなら、その取引は見送る。M1400は供給が止まっているぶん、価格が高めでも売れてしまう状況にあります。焦りは判断を鈍らせるので、条件を先に決めておくのが有効です。
「デッドストック・箱入り・未使用」という表記に安心して古い個体を買い、履いて歩き出した途端にミッドソールが崩れる。ポリウレタンでは実際に起こる話です。
対策:未使用かどうかより「製造からの年数」と「保管環境」を優先して確認します。復刻年がはっきりしている個体を選び、長期間密閉保管されていたものは避ける。年数の古い個体を選ぶなら、ソール交換前提の予算で考えるのが現実的です。
公式リペアサービスの対象という保険がある
M1400を選ぶうえで見逃せないのが、ニューバランスの公式リペアサービスでソールユニット交換に対応しているモデルに含まれている点です。対応モデルにはM1300、M1400、M577、M1700、M1500、M996、M576などが挙げられており、ソールが寿命を迎えても、そこで終わりにならない可能性が残されています。
案内されている料金は、オールソール交換修理が12,650円、オールソール交換とライニング交換をあわせた修理が18,150円(いずれも2023年5月時点の案内・税込)。期間の目安はおよそ2.5ヵ月から3ヵ月とされています。ただし限定カラーの場合は近似色のソールユニットになることがあり、交換用ソールは指定できません。料金も受付状況も変わる可能性があるので、実際に依頼する前にニューバランス公式へ確認してください。「直せる前提で古い個体を買う」という判断ができるのは、M1400の強みです。
M1400の代わりになる現行モデルはどれか
実は、多くの人が欲しいのは「M1400という型番」ではない
意外と知られていないのですが、M1400を探している方の相談を分解していくと、求めているものは「細身のシルエット」「スエードの質感」「Made in U.S.A.やU.K.の作り」の3つに集約されることがほとんどです。型番そのものに強いこだわりがあるケースは、実はそれほど多くありません。
この3つを満たすモデルは、現行ラインの中にも存在します。つまり、供給が止まったM1400を待ち続けなくても、目的は達成できる可能性が高い。以下では、公式リリースで仕様と価格が確認できる現行寄りの4モデルを、M1400との違いという視点で並べます。なお表記した価格はいずれも発売時点のもので、現在の販売価格はカラーや時期によって変わります。
| 項目 | M1400 | M1500(U.K.) | 990v6(U.S.A.) |
|---|---|---|---|
| ワイズ | D | D | メンズD/ウィメンズB |
| サイズ展開 | 23.0〜29.0cm、30.0cm | 23.0〜29.0cm | メンズ25.0〜29.0cm、30.0cm |
| ミッドソール | ENCAP+C-CAP | 一体成型ミッドソール | FuelCell |
| 生産国 | アメリカ | イギリス | アメリカ |
| 発売時の税込価格 | 33,000円〜35,200円 | 28,600円 | 36,300円 |
Made in U.K. の1500——1400の兄にあたる細身の一足
シルエットの細さを最優先するなら、まず候補に挙がるのが1500です。1989年誕生で、1400より先に世に出た1000シリーズの2代目。公式リリースによると、2021年4月発売のM1500 KGWはピッグスキンスエードとレザーのコンビアッパー、一体成型ミッドソール、ワイズD、サイズ23.0〜29.0cmで、発売時の税込価格は28,600円でした。
1400との違いは生産国と足入れです。1500はイギリスの工場製で、木型はやや細め。1400より締まった履き心地になります。細身のパンツに合わせたときの収まりは1500に分がある一方、足入れの余裕は1400のほうがあります。幅に不安がある方は1500ではなく別の候補を見たほうが安全です。逆に「1400でも少し緩く感じた」という方には、1500がはまる可能性があります。
Made in U.S.A. の990v6——歩く量が多い人の現実解
クッションを重視するなら990v6です。公式リリースによると、2023年2月発売のM990GL6はピッグスキンスエード・シンセティックレザー・メッシュのアッパーにFuelCellミッドソールを組み合わせ、ワイズはメンズD・ウィメンズB、メンズのサイズは25.0〜29.0cmと30.0cm。発売時の税込価格は36,300円でした。2023年からは3種類の足幅から選べるウイズサイジング展開も始まっています。
M1400と比べると、見た目のボリュームははっきり増します。スラックスに合わせたときの馴染みやすさでは1400に及びません。その代わり、歩く距離が長い日の足の残り方が違います。ワイズの選択肢がある点も、Dしかない1400にはない強みです。通勤で毎日履く、休日に一日中歩く——そういう使い方が中心なら、990v6のほうが実用面で理にかなっています。
歩く距離が長い日でも足が残らないMade in U.S.A.を選ぶなら、ウイズも選べるこの1足▼
5年に一度の1300JP——価格帯が別格の限定リリース
1000シリーズの原点である1300を求めるなら、1300JPという選択肢があります。ただし性格が異なります。公式リリースによると、2025年5月に発売されたU1300JPはワイズD、サイズ22.5〜29.0cmと30.0cm、アメリカのメイン州スコヘーゲン工場製で、税込59,400円。キッズのPC1300JPは16,500円でした。
1300JPは5年ごとの限定リリースで、常時販売されるモデルではありません。つまりM1400と同じく「手に入りにくい」という課題を抱えています。価格帯も一段上がります。オリジナルの1300は1985年発売でミッドソール全体にENCAPを搭載しており、履き心地の評価は高いものの、「M1400の代わりにすぐ買える一足」としては候補になりにくいのが正直なところです。次回のリリースを見据えて情報を追う対象、と考えるのが現実的です。
| こんな人 | おすすめ | 決め手 |
|---|---|---|
| M1400の形でないと嫌 | M1400(二次流通) | ソール状態の確認が必須 |
| とにかく細身がいい | Made in U.K. 1500 | 1400よりさらに締まった木型 |
| 歩く量が多い | Made in U.S.A. 990v6 | FuelCellとウイズ展開 |
| 足幅が広い | 2E以上を選べるモデル | 1400も1500もDのみ |

手に入れた一足を長く履くためのスエードケア
履いた日にブラシをかけるだけで寿命が変わる
スエードのケアで最も効果が大きいのは、履いた日にブラシをかけることです。ABC-MART公式のスエードケア案内でも、汚れがついたらスエード専用ブラシで毛並みに沿ってブラッシングする、という手順が基本として示されています。埃が毛の根元に入り込む前に落とすことで、黒ずみの進行が目に見えて遅くなります。
手順はシンプルです。①靴紐をゆるめる ②スエード用ブラシで全体を毛並みに沿ってブラッシング ③落ちない汚れは消しゴムタイプのクリーナーで軽くこする ④毛立てタイプのクリーナーで毛並みを整える。所要時間は数分で、専用ブラシがあれば足ります。注意点は、力を入れてこすらないこと。強くこすると毛が寝てしまい、その部分だけ色が濃く見えるようになります。

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雨に濡れたときの手当てで差がつく
スエードは水に弱い素材です。濡れてしまったら、まず乾いたタオルで押さえるように水分を取ります。こすってはいけません。次にシューキーパーを入れて型崩れを防ぎ、風通しのよい日陰で自然乾燥させます。完全に乾いてから、スエード用ブラシで寝た毛並みを起こす。この順番を守れば、シミが残る確率はかなり下がります。
やってはいけないのは、ドライヤーや乾燥機で急いで乾かすことです。速乾性のあるもので乾かすと型崩れの原因になります。もう一点、部分的に濡れた状態で乾かすと境目がシミとして残ることがあるため、濡れた範囲が中途半端なときは全体を軽く均してから乾かすという方法も知られています。M1400のような手に入りにくい靴ほど、雨の日の初動が効いてきます。
防水スプレーと保管の考え方
防水スプレーは、履く前に一度かけて保護しておくのが基本です。効果は永続しないので、履き始めや雨のあとなど、定期的にかけ直すことで効果を維持します。かける前にブラッシングで埃を落としておくと、汚れを閉じ込めずに済みます。色移りしやすい素材でもあるため、色の違うスエード靴と密着させて保管しないことも覚えておいてください。
保管でもうひとつ意識したいのが、ポリウレタンのミッドソールです。高温多湿の環境では加水分解が早く進むとされ、密閉した袋や箱に入れっぱなしにするのは避けたいところ。適度に履いて風を通すのが、結局は一番の延命策になります。「大事にしまっておく」が裏目に出る素材だ、という点はM1400を長く持つうえで押さえておきたい前提です。
スエードのM1400を通勤で使うなら、防水スプレーとスエード用ブラシは靴と同時に用意しておくのが前提です。かけ直しを忘れた状態で雨に降られると、シミが残って戻しにくくなります。あわせて、密閉保管を避けられる置き場所も先に決めておいてください。
まとめ:ニューバランス M1400は「待つ靴」から「選び直す靴」へ
M1400という靴は、1300の後継として企画されながら量産できず、9年遅れの1994年にようやく世に出た経歴を持ちます。手間のかかる作りは魅力であると同時に、供給が続かない理由でもありました。2021年から2022年の復刻を最後に新規カラーの発表は確認できず、公式サイトを何度更新しても在庫が復活することはありません。それでも、この靴が欲しかった理由——細いシルエット、スエードの質感、Made in U.S.A.の作り——は、今も現行ラインの中で満たせます。最初の一歩としておすすめしたいのは、夕方に自分の足長と足囲を測ってメモしておくことです。ワイズDで履けるかどうかがわかれば、復刻を待つべきか、1500や990v6に切り替えるべきかの答えは自然と出てきます。
※価格は各モデルの発売時点で公表されたものです。現在の販売価格・在庫状況・リペアサービスの料金は変動するため、購入前にニューバランス公式サイトでご確認ください。

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