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ニューバランスの棚を眺めていて、574でも996でもない、シュータンに大きく「1600」と入ったスニーカーが目に留まったことはないでしょうか。名前は知っているけれど、574や996ほど街で見かけない。サイズはどう選べばいいのか、そもそも今も買えるのか。調べ始めると情報が古かったり、モデル名がM1600だったりCM1600だったりして、余計に迷ってしまう。
先に結論をお伝えします。今、新品で手に入るニューバランス1600は「CM1600」というアジア生産のモデルで、公式のサイズ展開は22.5〜29.0cm、ワイズはDの1種類だけです。ラストが細身なので、普段のスニーカーサイズから0.5cm上げるのが目安になります。1994年に登場したオリジナルのM1600はMade in U.S.A.の高級ラインで、こちらは新品での流通が終わっています。
この記事では、公式のプレスリリースで確認できたスペックと価格をベースに、1600というモデルの正体、サイズの選び方、ABZORBという中身の技術、そして「ダサい」と言われる理由の実態までを順番に整理します。買ってから「思ったより細かった」「思ったより派手だった」とならないための材料を、ひととおり揃えました。
・M1600とCM1600の違いと、今買えるのはどちらか
・ワイズDと細身ラストを踏まえたサイズの選び方
・ABZORBとENCAPが履き心地に効く仕組み
・3つの品番(LG/LV/LE/EM)の価格と中身の差
ニューバランス1600とは?1994年生まれの「隠れた名作」の正体

1000番台の4代目、ABZORBを最初に背負ったモデル
1600は、ニューバランスのハイエンドラインである1000番台の4代目として1994年に登場したモデルです。ニューバランス ジャパンの公式リリースでは「1500以降、90年代に続く近未来的デザインを確立した一足」と紹介されており、同時に「1000番台で初めてABZORBを搭載した一足」とも明記されています。つまり1600は、デザイン面でも技術面でも1000番台の転換点にあたる番号です。
1000番台の並びを発売年で見ると、1300が1985年、1500が1989年、1400と1600が1994年、1700が1999年。1300や1500がENCAP構造でクッションと安定性のバランスを取っていたのに対し、1600はそのENCAPの中にABZORBを収めるという構成に踏み込みました。ソールに厚みがあり、メッシュと合成素材を組み合わせたアッパーは、当時のハイテクスニーカーの空気をそのまま封じ込めたような見た目です。
使いどころとしては、574や996のような「軽いカジュアル」よりも、少しボリュームのある足元を作りたいときに向きます。逆に、できるだけ主張を消したい人には情報量が多く感じられるはずです。デザインの好みが分かれる番号であることは、先に知っておいた方が失敗しません。
オリジナルのM1600はMade in U.S.A.。新品では手に入らない
1994年に出たオリジナルは「M1600」という品番で、Made in U.S.A.の高価格モデルでした。ファンの間で名前が挙がり続けてきたのはこちらです。ただし現在、このアメリカ製M1600は新品での生産・流通が終わっており、探すとなると中古市場が中心になります。
中古を狙う場合に気をつけたいのが、後述するポリウレタン系ミッドソールの経年劣化です。1990年代の個体はもちろん、2000年代の在庫品であっても、製造からの年数が長いほどソールの状態リスクは上がります。「デッドストック未使用」という言葉は、履いていないことは保証しても、素材が劣化していないことまでは保証しません。
そのため、日常的に履く一足として1600を探しているなら、狙うべきは中古のM1600ではなく現行のCM1600です。「M1600」で検索して出てくる高値の出品を見て諦めてしまう人がいますが、実際の入口はもっと手前にあります。
今買えるのはアジア生産の「CM1600」
CM1600は、オリジナルM1600のデザインと素材感を踏襲したうえで、生産をアジアに移したモデルです。ニューバランス ジャパンの公式リリースによると、2022年6月11日にネービー(CM1600LV)、6月18日にグレー(CM1600LG)が発売され、価格はどちらも16,500円(税込)。サイズ展開は22.5〜29.0cmで、ワイズはDの1種類です。生産国はベトナムと表記されています。
アメリカ製ではないことを理由に評価を下げる声もありますが、見方を変えると、1000番台のハイテク系デザインを16,500円で新品から履き始められるのは、この番号ならではの立ち位置です。1000番台の他のモデルは価格帯が上がるものが多く、シリーズの入口として現実的な選択肢になります。
注意点として、CM1600はカラーごとに単発で展開されてきた経緯があり、狙った色が常に全サイズ揃っているとは限りません。実際、一部のセレクトショップでは完売表示になっています。サイズが合う在庫を見つけたら、次の入荷を待つより押さえておく方が確実です。詳細はニューバランス ジャパンの公式リリースで確認できます。
ABZORB(アブゾーブ)=着地の衝撃を吸収し、反発に変えるミッドソール素材。ENCAP(エンキャップ)=衝撃吸収性のあるEVAをポリウレタンで包み込んだ構造で、クッション性と安定性を両立させる仕組み。1600は「ENCAPの中にABZORBを内蔵する」という二段構えの構成です。
ニューバランスの他ラインとの比較で迷っている方は、こちらも参考になります。

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サイズは0.5cm上げが目安|ワイズDと細身ラストの落とし穴
公式のサイズ展開は22.5〜29.0cm、ワイズはD一択
まず押さえておきたいのが、CM1600のワイズ展開です。公式リリースに記載されているのは「D/22.5-29.0cm」。つまり2Eや4Eといった幅広の設定はなく、Dのみです。ニューバランスはモデルによって2〜3種類のウィズを用意していますが、1600に関しては幅で調整するという選択肢が最初から存在しません。
Dは日本の成人男性の平均から見るとやや細めにあたる規格です。普段2Eや4Eのスニーカーを選んでいる人にとっては、同じcm表記でも明確に狭く感じます。ここで「サイズを上げれば幅も広がる」と考えたくなりますが、幅の余裕はサイズを上げてもわずかしか増えません。足長が伸びる分の方がずっと大きいのです。
だからこそ、幅の余裕が必要な人ほど試着の価値が高くなります。ニューバランスの実店舗では足の計測に対応している店舗があり、足長と足囲の両方を把握してから選べます。22.5cmから展開されているのでレディースサイズもカバーされていますが、女性がDワイズを選ぶ場合は「標準〜やや広め」に感じるケースが多く、男性より合わせやすい傾向があります。
実は幅そのものは574と大差ない。細く見えるのはラストの形
意外と知られていないのですが、1600は「幅が狭い」と語られる割に、内寸を実測した第三者レビューでは24.5cmの横幅内寸が8.7cmで、ML574とほぼ同じという結果が出ています。数字だけを見れば、574から乗り換えても幅が急に足りなくなるわけではありません。
それでも狭く感じるのは、1600がSL-1という細身のラスト(木型)を使っているためです。SL-1はつま先に向かってすっきり絞られる形状で、996などでも使われています。同じ内寸でも、足の指が当たる位置の形が違えば体感は変わります。「幅が狭い」という感想の正体は、幅の絶対値ではなく前足部の絞り方だと考えると納得しやすいはずです。
この違いは合わせるパンツにも効いてきます。SL-1由来のシャープなつま先は、細身のパンツと合わせたときに足元が重くなりにくい。一方で、574のようなぽってりした丸みを期待して買うと、印象がまるで違うものが届きます。比較検討している人は、ソールの厚みではなくつま先の形を見比べてください。
「1cm上げ」でかかとが抜ける、よくある失敗
1600でいちばん多い失敗が、幅の窮屈さを嫌ってサイズを大きく上げすぎるパターンです。複数のレビューで報告されているサイズ選択は、普段27.0cmの人が27.5cmを選ぶという0.5cm上げ。内寸の実測でも、表記26.5cm相当で内寸26.4cm、かかとに人差し指0.5本分の余裕という数字が出ています。つまり、素の状態でもわずかに小さめに感じる作りです。
ここで幅を稼ごうとして1cm上げると、足長側に大きな余りが生まれます。すると歩行のたびにかかとが浮き、靴擦れやソールの偏摩耗につながります。原因は「幅の不足をサイズで解決しようとしたこと」。対策はシンプルで、0.5cm上げまでにとどめ、幅がどうしても足りない場合は薄手のインソールに替える、あるいは幅を稼げる別モデルに切り替えることです。
もう一点、厚手の靴下を履く前提かどうかでも答えは変わります。冬に厚手のソックスで履くつもりなら0.5cm上げ、年間を通して薄手ならジャストでも収まる可能性があります。試着時は、実際に履くつもりの靴下を持って行くのが遠回りに見えて最短です。
通販で買うなら、まず足長を測ってから
1600は店頭在庫が読みにくいモデルなので、通販で買う人も多いはずです。その場合、手持ちのスニーカーの表記サイズだけを頼りにすると外します。ブランドもモデルも違えば、同じcm表記でも中身は別物だからです。
やることは2つ。紙の上に立ってかかとと最も長い指の位置に印を付け、その距離を測る(足長)。次に、親指と小指の付け根のいちばん出っ張った部分の周囲をメジャーで一周させる(足囲)。どちらも夕方に、両足とも測って大きい方を採用します。足はむくむので、朝の数字で選ぶと夕方にきつくなります。
測ったうえで、1600は「足長+0.5cm前後」を出発点に考えると外しにくくなります。注意点として、通販サイトの返品条件は店舗によって違い、試着後の返品を受け付けないところもあります。サイズに不安がある状態で買うときは、価格だけでなく返品可否も先に確認しておくと、選び直しのコストを抑えられます。
| サイズ展開 | 22.5〜29.0cm |
| ワイズ(足幅) | D(1種類のみ) |
| アッパー素材 | シンセティックレザー(人工皮革)+メッシュ |
| ミッドソール | ABZORBをENCAP構造で内蔵 |
| 価格(CM1600LG/LV) | 16,500円(税込) |
CM1600はワイズDの1種類展開です。普段2E・4Eのスニーカーを選んでいる人は、サイズを上げても幅の余裕はほとんど増えません。幅で迷ったら、上げ幅は0.5cmまでにとどめ、可能なら店頭で足囲を測ってから決めてください。
スニーカー全般のサイズ選びの基準は、こちらで詳しく整理しています。


履き心地を作るABZORBとENCAP|1500・1700と何が違うのか

2つの技術は役割が違う。だから重ねて使う
1600の履き心地を語るとき、ABZORBとENCAPは必ずセットで出てきます。混同されやすいのですが、この2つは競合する技術ではなく役割分担です。ENCAPは、衝撃吸収性のあるEVAをポリウレタンで包み込んだ「構造」。ポリウレタンの殻が形を保つので、クッションを効かせながら着地時のブレを抑えられます。
一方のABZORBは「素材」で、着地の衝撃を吸収し、それを反発に変える性質を持ちます。1600はこのABZORBをENCAPの中に収めた構成で、公式リリースにも「安定性とクッション性を両立するENCAP構造でABZORBを内蔵」と書かれています。柔らかいだけのソールでも、硬く安定するだけのソールでもない、という設計思想です。
体感として効くのは、アスファルトの上を長く歩く場面です。駅から会社まで、あるいは一日中の街歩き。逆に、走るための現行ランニングシューズと比べると軽さでは分が悪く、スポーツ用途で選ぶ番号ではありません。あくまで「よく歩く日のカジュアルシューズ」として見るのが妥当です。
1000番台の系譜で見る1600の立ち位置
1000番台のなかで1600がどこに座っているかは、ミッドソールの技術で並べると見通しがよくなります。1300と1500はENCAP、1600と1700はABZORB。年代でいえば、ENCAP世代の後にABZORB世代が来て、その先頭が1600です。
1500はUK製で、人工皮革のアッパーとハイテク寄りのデザインという点が1600と近い一方、足元の印象はよりシャープ。1700はABZORBをミッドソール全体に広げた構成で、クッション性が高い代わりに重量が増える傾向があります。1600はその中間で、ハイテクな見た目と歩きやすさのバランスを取った位置づけです。
選び分けの目安としては、英国製の作りやシャープなシルエットを重視するなら1500、クッションの厚みを最優先するなら1700、価格を含めた総合バランスで選ぶなら1600。注意点として、1500や1700は価格帯が上がるうえに展開が限られる時期があり、「いつでも買える」前提では考えない方が安全です。
| 項目 | 1500 | 1600 | 1700 |
|---|---|---|---|
| 登場年 | 1989年 | 1994年 | 1999年 |
| ミッドソール | ENCAP | ABZORB(ENCAP内蔵) | ABZORB(全体に搭載) |
| 生産国(オリジナル) | イギリス | アメリカ(現行CM1600はベトナム) | アメリカ |
クッションと引き換えに、軽さは譲っている
1600を検討するうえで正直にお伝えしておきたいのが重量です。ABZORBを積んだ厚いソールは、そのぶん質量になります。第三者のレビュー評価でも、クッション性が満点評価を得ている一方で、重量の評価は5点満点中2.9点と低めに出ています。軽快さを求めて買うと期待は外れます。
この重さは、使い方によっては利点にもなります。ソールに重量があると足が地面から離れる勢いが抑えられ、歩幅の一定した歩き方になりやすい。街をゆっくり歩く、立ち仕事の移動が多い、といった場面では安定側に働きます。逆に、電車で走る、階段を駆け上がるといった動きが日常的な人には向きません。
もうひとつ、つま先の柔軟性は5点満点中3.1点という評価で、極端に硬いわけでも柔らかいわけでもありません。買ってすぐガチガチで歩きにくい、という性格ではないので、履き慣らしに長い時間は要らないタイプです。ただし、指の付け根で強く曲げる動きを繰り返すスポーツ用途には設計されていない点は変わりません。
「ニューバランス1600はダサい」と言われる5つの理由を分解する
Nロゴが小さい、という第一印象
1600で真っ先に指摘されるのが、Nロゴの小ささです。574や996に慣れた目には、サイドのNが控えめすぎて「ニューバランスらしさが弱い」と映ります。これはデザインの失敗ではなく、公式リリースでも触れられている意図的な処理で、小ぶりなNロゴこそが近未来的なデザインを支えている要素です。
ロゴを主張させるスニーカーは、それ自体がコーディネートの中心になります。1600はその逆で、足元に「ブランドの記号」を置きたくない場面で使いやすい。ジャケットやきれいめのパンツと合わせるとき、大きなNは浮きやすいので、この小ささが効いてきます。
ただし、ニューバランスであることを一目で伝えたい人には物足りません。そこを重視するなら574や996の方が素直に要求を満たします。1600を選ぶかどうかは、「ロゴで語りたいか、シルエットで語りたいか」の分岐だと考えるとわかりやすいはずです。
シュータンの「1600」表記と、細部の情報量
もうひとつ挙がるのが、シュータンに大きく入った「1600」のナンバリングです。これはヒールサイドの「ABZORB」表記と合わせて、当時のハイテクスニーカーの記号をそのまま残した部分。人によっては「数字が主張しすぎ」と感じます。
加えて、アッパーが複数の素材と色で構成されているため、細部の情報量が多くなります。すっきりした無地のスニーカーを好む人には、切り替えの多さが煩雑に映る。これが「ごちゃごちゃして見える」という評価の実態です。
対策はコーディネート側で取れます。上下の色数を絞り、スニーカー以外に柄物を置かなければ、足元の情報量は「アクセント」として機能します。逆に、柄シャツ+柄パンツのような組み合わせに1600を足すと、指摘どおりまとまりを失います。デザインの問題というより、配分の問題です。
アンケートでは、半数が「オシャレ寄り」と回答
感覚論で終わらせないために、公開されている調査データを見てみます。117名(男性60名・女性57名)を対象にCM1600の見た目を評価した調査では、「オシャレ」15票(12.8%)、「ややオシャレ」44票(37.6%)、「普通」21票(17.9%)、「ややダサい」35票(29.9%)、「ダサい」2票(1.7%)という分布でした。
肯定寄りが合計50.4%、明確な否定は1.7%。つまり「ダサい」と断言する人はごく少数で、実態は「好みが割れる」に近い分布です。検索候補に「ダサい」が出ることと、実際に多数がそう思っていることは別の話だとわかります。
ただし、この結果は逆の読み方もできます。「ややダサい」が29.9%あるということは、3人に1人前後は消極的な印象を持つということ。職場や学校で無難さを最優先したい場面では、選択のハードルが上がる可能性は残ります。評価が割れる番号であることは、データ上も事実です。
年代で評価が割れる。40代以上で印象が上がる
同じ調査で興味深いのが年代差です。20〜30代では評価が低めに出る一方、40代で評価が大きく上がる傾向が報告されています。男性の平均評価は3.5点、女性は3.1点で、性別でも差がありました。
理由は推測になりますが、1600が現役だった1990年代のハイテクスニーカーの空気を知っている世代ほど、このデザインを「当時の文脈」で受け取れることが影響していると考えられます。若い世代にとっては、単に情報量の多いスニーカーに見えるということです。
この差は、選ぶときの実用的なヒントになります。同世代の目に自然に映る一足を求めるなら、20〜30代はグレーやネイビーといった落ち着いた色を選び、ボリュームのあるパンツで馴染ませる。40代以上なら、色数の多いモデルでも足元のアクセントとして成立しやすくなります。注意点として、色によって印象は大きく変わるので、「1600は◯◯に見える」と一括りにしない方が正確です。
3つの品番はどう違う?CM1600のカラーと日本限定モデル
CM1600LG/CM1600LV|まず選ぶならこの2色
現行の入口になるのが、グレーのCM1600LGとネービーのCM1600LVです。公式リリースによると、ネービーが2022年6月11日、グレーが6月18日の発売で、価格はどちらも16,500円(税込)。オリジナルM1600のデザインとカラーを踏襲した、いわば標準仕様です。
この2色が入口に向くのは、コーディネートの許容範囲が広いからです。カラー人気を尋ねた別の調査(32名対象)でも、グレー79票、ホワイト73票、ネイビー69票と、グレーとネイビーが上位に入っています。デニムにもチノにも収まり、切り替えの多いアッパーが悪目立ちしません。
選ぶときの注意点は在庫です。単発展開のため、サイズによっては見つからないことがあります。また、この2色はアッパーがシンセティックレザー主体なので、後述するように水濡れそのものより「乾かし方」に気を使う必要があります。革靴のようにオイルを入れるケアは不要です。
CM1600 LE|ゴールド刺繍の日本限定モデル
もう少し所有欲を満たしたい人向けが、CM1600 LEです。2021年7月22日発売、価格は19,800円(税込)。1994年に米スポーツショップ「JUST FOR FEET」がリリースしたM1600の別注カラーを再現した日本限定仕様で、Nロゴ、踵の「JUST FOR THE FIT」、タンの「JAPAN EXCLUSIVE」がゴールドの刺繍で入ります。
標準色より価格は上がりますが、差の内容は刺繍だけではありません。スペシャルシューズボックス、替え紐、オリジナルシューズバッグ、スペアインソールが付属します。箱と袋まで含めて「コレクションとして持つ」性格が強いモデルです。
一方で、日常の履き潰し用としては割高になります。ソールもアッパーも標準色と同じ構成なので、履き心地が上がるわけではありません。ゴールドの刺繍は光の当たり方で目立つため、控えめな足元を求める人にはむしろ標準色の方が使いやすいはずです。公式の発表内容はニューバランス ジャパンのリリースで確認できます。
ゴールド刺繍と付属品まで含めて手元に置くなら、日本限定仕様のこの一足▼
CM1600EM|スウェードを使ったグレー/チャコール
素材の質感を変えたのがCM1600EMです。2022年11月4日発売で、発売時の価格は17,600円(税込)。現在は流通状況により変動します。カラーはGrey/Charcoalで、グレーのメッシュとスウェードを組み合わせたアッパーに、チャコールのシンセティックレザーをシュータンとオーバーレイに配した構成です。
スウェードが入ると、光沢のある人工皮革だけの構成に比べて表情が落ち着きます。ハイテクなシルエットのまま、少しクラシック寄りの雰囲気を出したい人に向く一足です。秋冬のウール素材のパンツとも馴染みます。
注意すべきはケアの手間です。スウェードは水濡れでシミになりやすく、汚れも繊維に入り込みます。標準色より一手間かかることは織り込んでおいてください。雨の日に履くつもりなら、防水スプレーを事前にかけておくのが前提になります。
結局どれを選ぶか|判断は3つの軸で決まる
3つの品番は、値段の差がそのまま性能の差ではありません。ソールもラストも共通なので、履き心地で選ぶ理由はほぼないと言い切れます。判断軸は「価格」「素材の質感」「限定性」の3つです。
毎日の足として気兼ねなく履きたいなら16,500円のCM1600LGかCM1600LV。落ち着いた質感と季節感を取るならスウェード入りのCM1600EM。刺繍と付属品まで含めて手元に置きたいならCM1600 LEという整理になります。
注意点として、単発カラーは再販が読めません。「安くなってから買おう」と待っているうちに、自分のサイズだけ消えることは珍しくないモデルです。特に26.0〜27.0cmの中心サイズは動きが早いので、決めたら在庫を確認してから比較検討を始めるのが現実的です。
| 項目 | CM1600LG/LV | CM1600 LE | CM1600EM |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 16,500円 | 19,800円 | 17,600円(発売時) |
| 発売日 | 2022年6月11日/6月18日 | 2021年7月22日 | 2022年11月4日 |
| 特徴 | オリジナル踏襲の定番2色 | ゴールド刺繍・付属品付きの日本限定 | スウェード使いのGrey/Charcoal |
合わせ方で印象が変わる|パンツの太さで決まる履きこなし
太めのパンツなら、ソールの厚みが味方になる
1600はソールに厚みがあり、アッパーにも切り替えが多いスニーカーです。この情報量は、ワイドパンツやストレートデニムのような太めのシルエットと合わせたときに強みに変わります。裾に隠れても存在感が消えず、足元がぼやけません。
ポイントは裾の長さです。ソールに軽く乗るくらいの丈にすると、厚みが自然に馴染みます。逆に、くるぶしが見えるほど短い丈だと、ソールの厚さだけが浮いて見えることがあります。太いパンツを合わせるときほど、丈の調整が効きます。
注意点として、太めのパンツ+厚いソールの組み合わせは全体の重心が下がります。トップスまでゆったりさせるとバランスが崩れやすいので、上半身は少し細めに寄せるとまとまります。カラーはグレーやネイビーのような落ち着いた色の方が扱いやすい組み合わせです。
細身のパンツは、SL-1のシャープさが効く
細身のパンツと合わせる場合は、1600が採用しているSL-1ラストのつま先形状が効いてきます。前足部が絞られているぶん、足元だけが膨らんで見えることがありません。ここは574のような丸みのあるラストとの明確な違いです。
合わせ方としては、裾をわずかにテーパードさせて甲の上で軽くたるませると、ソールの厚みが唐突に見えません。スラックス寄りのパンツとも成立するので、きれいめのカジュアルに寄せたい場面でも使えます。
ただし、細身のパンツ+厚いソールは、バランスを取り損ねると足元だけが重くなります。上半身にボリュームを持たせて重心を上げるか、パンツの丈をやや長めにして境目をぼかすのが対策です。全身を細く絞りきったスタイルには、素直に合わせにくい一足だと理解しておいてください。
レディースは22.5cmからカバー。色の選び方が鍵
CM1600のサイズ展開は22.5cmから始まるので、レディースサイズも視野に入ります。ワイズDは女性にとって標準寄りの規格なので、男性ほど幅で苦労しません。ただし0.5cm上げが目安である点は共通です。
色は落ち着いたグレーやネイビーが選ばれやすい一方、そのぶん「無難すぎる」と感じる人もいます。アッパーが多色使いなので、柄物のトップスやボーダーと合わせても足元が喧嘩しにくいという特性があり、シンプルな服に合わせるより、少し柄のある服と組む方が持ち味が出ます。
注意点は、ボリュームのあるソールとの身長バランスです。厚みがある分だけ足元が主張するので、ロング丈のスカートやワイドパンツで面積を作ると馴染みます。膝丈より短いボトムスと合わせる場合は、靴下の色をボトムスかスニーカーのどちらかに寄せると、足元が分断されません。
色数を絞れないと、指摘どおり「ごちゃつく」
1600でよくある2つ目の失敗が、色を足しすぎることです。1600のアッパー自体が複数色で構成されているため、ここに柄シャツ、明るいパンツ、目立つバッグを重ねると、視線の行き先が定まらなくなります。「ダサい」という評価の一定量は、この配分ミスから来ています。
原因は、スニーカーを「単色のパーツ」として数えてしまうこと。対策は単純で、1600を1色ではなく「2色分」として数えること。全身の色数を3色以内に収める前提なら、1600を履いた時点で残りは1色分しか使えない、と考えると破綻しません。
もうひとつ、スニーカーの中の色を1つ拾ってトップスやバッグに使うと、まとまりが出ます。グレーのCM1600LGならグレーのアウター、ネービーのCM1600LVならネイビーのニット、といった具合です。難しいテクニックではなく、色を増やさない方向に働くのがポイントです。
| こんな人・シーン | おすすめの品番 | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 通勤・街歩きで毎日履く | CM1600LG/CM1600LV | 普段のスニーカーから0.5cm上げ |
| 秋冬にクラシック寄りで履く | CM1600EM | スウェード部分に防水スプレーを前提に |
| 1600のディテールまで楽しむ | CM1600 LE | 刺繍と付属品に価値を感じるかで判断 |
長く履くための手入れと保管|合成皮革とPUミッドソールの弱点
アッパーは合成皮革。革のケア用品は使わない
CM1600のアッパーはシンセティックレザー(人工皮革)とメッシュの組み合わせで、ソールはゴムです。ここを本革だと思って革靴用の乳化性クリームやオイルを塗ると、表面がべたついたり、色移りの原因になったりします。合成皮革に栄養は要りません。
汚れ落としは、固く絞った布で拭くのが基本です。落ちない汚れにはスニーカー用のクリーナーを薄めて使い、最後に水拭きで洗剤を残さないようにします。メッシュ部分は柔らかいブラシで表面のホコリを掻き出してから拭くと、繊維の奥に汚れを押し込まずに済みます。
注意点として、洗濯機での丸洗いは避けてください。接着部分に負担がかかり、ソールとアッパーの剥離を早めます。全体を濡らす必要がある場合も、ぬるま湯と手洗いで短時間に済ませ、そのあとの乾かし方に時間をかける方が結果的に長持ちします。
下駄箱に箱ごと保管、が最悪の選択になる理由
1600の寿命を左右するのはアッパーよりミッドソールです。ENCAP構造にはポリウレタンが使われており、ポリウレタンは空気中の水分と反応して劣化します。これが加水分解で、目安は製造から3〜5年、劣化が始まった靴の寿命は2〜3年、長くても5年とされています。
ここでよくある失敗が、「大切だから」と購入時の箱に入れたまま下駄箱の奥にしまい込むことです。原因は湿気の逃げ場をなくしてしまうこと。密閉された箱の中は湿度が上がりやすく、履かないぶん空気も入れ替わりません。結果、数年後に出したらソールが崩れていた、という事態が起きます。
対策は3つ。風通しのよい場所に保管し、湿気がこもる玄関収納や押し入れの奥を避けること。箱で保管するなら乾燥剤を一緒に入れること。そして、適度に履いて空気を入れ替えることです。飾るために買ったのでなければ、「たまに履く」が最も効くメンテナンスになります。
メッシュとソールの黄ばみは、乾かし方で決まる
白系のミッドソールやメッシュ部分の黄ばみは、汚れよりも「濡れたまま高温で乾かしたこと」で進みます。ドライヤーの熱風、直射日光、暖房の吹き出し口。どれも短時間で乾く代わりに、素材の変色と硬化を招きます。
正解は、風通しのよい日陰で時間をかけて乾かすことです。中に新聞紙や乾燥材を詰めて水分を吸わせ、靴紐は外してタンを起こしておくと、内部まで乾きます。急ぐ場合はサーキュレーターで風を当てる方が、熱を当てるより安全です。
注意点として、雨に濡れた日はその都度乾かすのが原則ですが、乾ききらないうちに翌日も履くと臭いの原因になります。1600を通勤で使うなら、同じ靴を毎日履かず1日休ませるローテーションを組むのが、結局いちばん長く履ける方法です。
中古やデッドストックのM1600・CM1600を検討している場合、製造からの年数を必ず確認してください。ポリウレタン系ミッドソールは未使用でも劣化が進みます。「未使用品」はソールの状態を保証する言葉ではありません。
スニーカーの寿命と買い替えの見極めについては、こちらで詳しく解説しています。

お気に入りのスニーカーや革靴を、「まだ履けるかな」と思いながら何となく履き続けていませんか。靴には見た目ではわかりにくい寿命があり、履いた回数だけでなく、履かず…
まとめ|ニューバランス1600は「0.5cm上げ」で入口が開く
1600は、574や996のような万人向けの番号ではありません。ワイズがDだけという時点で合わない人がいますし、見た目の評価も割れます。ただ、そのぶん街でかぶりにくく、1000番台のハイテク系デザインを16,500円から新品で履き始められる番号は他にありません。気になっているなら、まずは紙の上で足長を測るところから始めてください。数字がわかれば、通販で買うかどうかの判断も一段楽になります。
※価格・サイズ展開・在庫状況は変動します。購入前に各メーカー・販売店の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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