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店頭で「オールスターって、前と違いませんか?」と聞かれる機会が増えました。ソールの白がわずかに黄みがかって見える、つま先の反りが浅い、手に持つと軽い。気のせいではありません。コンバースの永久定番モデルであるオールスターは、約四半世紀ぶりに中身を作り替えたモデルへ切り替わっています。
先に結論をお伝えすると、変わったのは「履き心地」で、変わっていないのは「見た目と価格帯」です。ラストとソール構造を一新して片足あたり約60g軽くなり、インソールとヒール内部にはウレタンフォームが入りました。それでいて価格は6,490円。旧モデルの6,380円から110円上がっただけです。
一方で、これまで履いてきた「キャンバス オールスター」の定番カラーは廃番になりました。買い替えのタイミングで戸惑う人が多いのはここです。この記事では、コンバース公式が公表している変更点を一つずつ分解し、サイズ選びを変えるべきか、旧モデルを追いかける意味はあるのか、併せて検討したい派生モデルはどれかまでを整理します。
この記事でわかること
・刷新で変わった中身(ラスト・インソール・アウトソール)の中身と、変わらなかった部分
・サイズ選びを変えるべきか、変えなくていいかの判断基準
・廃番になった旧キャンバス オールスターの扱いと、日本製「J」との違い
・6,490円で足りないときに検討したい派生3モデルの価格と重量
コンバース オールスター リニューアルで実際に変わった4つのこと

デザインを一切いじらず、中身だけを作り替えた
今回の刷新でコンバースが選んだのは、見た目を変えないという方針です。星のアンクルパッチ、フォクシングテープ、キャップトゥ、サイドの通気孔。オールスターを「オールスターらしく」している要素はすべて残っています。手を入れたのはラスト(木型)とソール構造、そしてインソールとヒール内部の素材という、履かないと気づかない部分だけです。
理由ははっきりしています。オールスターは年間の販売量が大きい定番で、シルエットが変わると既存の愛用者が離れます。コンバース公式は今回の変更を「ラストやソール構造を一新することで、軽量性、クッション性、フィット感、屈曲性を向上」と説明しており、狙いが履き心地の一点に絞られていることがわかります。
使う場面で言えば、恩恵が出るのは長時間歩く日です。通勤で片道20分歩く、休日に街を回る、立ち仕事の合間に履く。こうした場面で、足裏とかかとに入ったウレタンフォームの差が出ます。逆に、月に数回、短時間だけ履くという使い方なら違いは感じにくいでしょう。
注意点もあります。見た目を変えていないぶん、店頭やネットの写真では新旧の判別がつきにくい。並行して旧モデルの在庫も流通しているので、履き心地目当てで買うなら「型番と発売年」を確認してから決めるのが確実です。
価格は6,490円。110円の値上げで踏みとどまった
刷新後の価格は、ALL STAR HI・ALL STAR OXともに6,490円(税込)です。旧定番のキャンバス オールスターは6,380円だったので、上がり幅は110円。素材を入れ替えて木型まで作り直したことを考えると、抑えた改定と言えます。
この価格の意味は、他のスニーカーと並べるとわかりやすくなります。同じコンバースでも、軽量モデルのオールスター ライト OXは8,690円、雰囲気重視のオールスター エイジド OXは9,900円、レザーのオールスター クップ OXは17,600円。6,490円という設定は、コンバースのラインナップの中でもっとも手に取りやすい位置にあります。
使い方の面では、この価格帯は「1〜2年で履き潰す前提の一足」に向いています。キャンバススニーカーは雨と汗の影響を受けやすく、ソールがすり減れば買い替えが必要になる消耗品です。修理して長く履くタイプの靴ではないので、買い替えやすい価格であることは実利があります。
妥協点として、値上げ幅が小さいぶん、素材のグレードそのものが上がったわけではないことは押さえておいてください。アッパーはキャンバス、アウトソールはラバーで従来どおり。防水性は備わっていないので、雨の日に履くなら防水スプレーが前提になります。
切り替えは2025年10月2日から。定番は6色に整理された
新しいオールスターは2025年10月2日から順次発売され、その後もカラーが追加されてきました。現在の定番カラーは、ブラック、ホワイト、ネイビー、レッド、ナチュラルホワイト、ブラックモノクロームの6色です。ALL STAR OXのナチュラルホワイトは2026年2月27日発売と、色によって登場のタイミングがずれています。
この「順次切り替え」が、買う側の混乱の原因になっています。同じ売り場に新旧が混在した時期があり、色によっては旧モデルの在庫が長く残りました。今から買うなら、コンバース公式オンラインショップの商品ページに載っている発売日を見るのが確実です。
色選びの実務としては、ブラックモノクロームはソールまで黒なので汚れが目立ちにくく、雨の多い季節や通学向き。ナチュラルホワイトは今回の刷新で生成色に寄せたソールと相性がよく、白系のなかでは黄ばみが目立ちにくい選択肢です。オプティカルホワイト系の真っ白を求めていた人は、色味の印象が変わったと感じるかもしれません。
注意したいのは、限定色やコラボモデルは別ラインで動いていることです。定番6色の刷新と、シーズンごとの企画色は流れが違うため、「好きな色が刷新版で出ていない」ということも起こります。
新旧のスペックを並べると、差は3カ所に集約される
ここまでの内容を表に落とすと、差が出ているのはインソール素材、アウトソール構造、そして重量の3点だとわかります。アッパーの素材もサイズ展開も変わっていません。つまり「同じ靴の中身だけ入れ替えた」という理解で合っています。
| 項目 | 刷新後(ALL STAR HI/OX) | 刷新前(キャンバス オールスター) |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 6,490円 | 6,380円 |
| インソール | オープンセル構造のウレタンフォーム | ラバースポンジ |
| ヒール内部 | ウレタンフォームを新装着 | なし |
| アウトソール | ウエッジ(傾斜)+内部に屈曲溝 | 平らな形状 |
| 重量 | 片足マイナス約60g(26.5cm比較) | 基準 |
| アッパー素材 | キャンバス | キャンバス |
| 生産状況 | 現行 | 廃番に伴い生産終了 |

数値の出どころはコンバース公式の特設ページと各商品ページです。カタログ値なので、実際の体感差は履く人の体重や歩き方で変わります。
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片足60gの軽量化は、どこが軽くなったのか
ラバースポンジからウレタンフォームへ、素材が入れ替わった
軽量化の主役はインソールです。従来のオールスターは、足裏に敷かれるインソールにラバースポンジを使っていました。今回はここをオープンセル構造のウレタンフォームに置き換えています。ゴム系のスポンジと発泡ウレタンでは同じ体積あたりの重さが違うため、素材を入れ替えるだけで重量が落ちます。
コンバース公式が示す軽量化幅は、26.5cmでの従来品との比較で片足マイナス約60gです。目安として、同じコンバースの軽量モデルであるオールスター ライト OXは両足460g(26.5cm)、ALL STAR LIGHT HIは両足480g。刷新前のキャンバス オールスターは公式の比較値で両足900g(HI)・840g(OX)でしたから、定番モデルは「ライトほどではないが、確実に軽い側へ寄った」という位置づけになります。
この差が効くのは、階段の上り下りと、一日中歩き回る日です。片足60gは1本の缶コーヒーの半分に満たない重さですが、歩数が数千歩を超えると脚の振り出しに効いてきます。
ただし、軽さだけを求めるならオールスター ライトのほうが差は大きい。定番モデルの軽量化は「オールスターの見た目と価格のまま、少し楽になった」という程度に受け止めるのが妥当です。
オープンセル構造が効くのは「蒸れ」と「へたり」
素材名に付いている「オープンセル構造」は、軽さ以上に日常での快適さに関わります。発泡体の気泡がつながっている構造なので、空気と水蒸気が通り抜けます。密閉された気泡のフォームと比べて、靴の中の湿気が抜けやすいということです。
オープンセル構造=発泡体の気泡どうしがつながっている構造。空気や湿気が通り抜けるため通気性が高く、押し戻す力が持続しやすい。対して気泡が独立しているクローズドセル構造は、水を通しにくいかわりに蒸れやすい。
コンバース公式は、この素材を「へたりにくく、通気性とクッション性に優れた」と説明しています。キャンバススニーカーは素足に近い状態で履かれることが多く、汗の逃げ道が少ないと内部で蒸れます。オールスターを「夏場は蒸れる靴」と感じていた人にとっては、地味ですが実用的な変更です。
使用シーンで言えば、夏の街歩き、素足に近い薄手ソックスでの着用、電車移動が多い通勤といった場面で差が出ます。一方、厚手のウールソックスを履く冬場は、素材の違いよりソックスの影響が大きくなるので体感しにくいでしょう。
注意点として、通気性が高いことは「乾きやすい」と同義ではありません。キャンバスとインソールが水を吸えば乾燥に時間がかかります。濡らしたあとは中敷きを外し、風通しのよい日陰でしっかり乾かすのが前提です。
キャンバス素材を濡らしたあとの扱いを詳しく知りたい人は、洗い方の手順もあわせて確認しておくと安心です。

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軽さの体感はハイカットのほうが出やすい
同じ約60gの軽量化でも、ハイカットとローカットでは体感が違います。ハイカットは足首を覆うぶん元の重量が大きく、足首より上の重さは歩行時の振り子運動で増幅されて感じられるからです。公式の比較値でも、刷新前の重量は両足でHIが900g、OXが840gと差がありました。
実務的な選び方としては、「ハイカットは重いから避けていた」という人ほど、刷新版を試す価値があります。足首のホールドが欲しいけれど重さが気になっていた層に、選択肢が戻ってきた形です。
比較の視点では、ローカットはもともと軽いので、刷新の恩恵はクッション性のほうに寄ります。足裏の当たりが柔らかくなり、コンクリートの上を長く歩いたときの疲れ方が変わる。軽さより「底の硬さ」で悩んでいた人はローカットでも違いを感じられるはずです。
デメリットとしては、ハイカットは脱ぎ履きの手間が変わっていません。靴紐を最上段まで通すと着脱に時間がかかるのは従来どおりで、和室に上がる機会が多い人には向きません。軽くなっても、その不便さは解消されていない点は正直にお伝えしておきます。
ソールとラストの変更が、実は履き心地の本丸

アウトソールのウエッジが「かかと重心」を立て直す
刷新でもっとも構造的な変更は、アウトソールに傾斜(ウエッジ)が設けられたことです。従来のオールスターは前後がほぼ平らなソールで、履くと重心が後ろに残りやすい設計でした。ここにわずかな傾斜を入れることで、立ったときの姿勢が前寄りに整います。
なぜこれが効くかというと、かかとに重心が残ったまま歩くと、一歩ごとに体を前へ押し出す動作が増えて脚が疲れるからです。コンバース公式もこの変更点を「後傾感の改善と歩行時の安定性向上」と説明しています。ソールの厚みを増やさずに姿勢へ働きかける、コストを抑えた設計変更です。
効果が出やすいのは、平坦なアスファルトを長く歩く場面。街歩き、ショッピングモール、通勤路といった日常の移動です。反対に、砂利道や芝生など不整地では路面の凹凸のほうが影響が大きく、傾斜の恩恵は薄れます。
注意点として、この傾斜はあくまでフラットソールの範囲内での調整です。ランニングシューズのようなドロップ差があるわけではないので、扁平足や足底の痛みに悩んでいる人の解決策にはなりません。足のトラブルが続く場合は、靴の買い替えより専門医への相談を優先してください。
屈曲溝で、足が曲がる位置に靴がついてくる
アウトソール内部には屈曲溝が入りました。ソールの内側に溝を刻むことで、見た目の厚みを保ったまま曲がりやすくする手法です。オールスターのソールは一枚のラバーで構成されており、新品時は硬く、足の指の付け根で曲げるのに力が要りました。
この硬さが「オールスターは疲れる」と言われてきた原因のひとつです。歩行では足の指の付け根が反り、その動きに靴がついてこないと足裏が突っ張ります。屈曲溝はこの突っ張りを減らす目的で入っており、慣らし期間の短縮につながります。
使用シーンとしては、買ってすぐの数日間にもっとも効きます。旧モデルは新品時に足裏が疲れやすく、履き込んでようやく馴染むという性格でした。刷新版は初日の抵抗が小さいので、旅行の直前に買って初日から履く、といった使い方の現実味が上がっています。
妥協点は、屈曲性を上げたぶんソールの摩耗の進み方が変わる可能性があることです。溝は減りの起点にもなるため、かかとの外側から削れるタイプの歩き方をする人は、これまでどおり定期的にソールの状態を見ておくことをおすすめします。
甲周りにゆとりを持たせた新しいラスト
木型も新しくなりました。コンバース公式の説明では「甲周りにゆとりをもたせた新たなラスト」で、足幅の位置を調整して甲部分にゆとりを設けたとされています。オールスターは欧米人の足型を前提に生まれた細身・甲低のシルエットで、幅広・甲高が多い日本人の足と噛み合いにくいという指摘が長く続いてきました。
この変更が効くのは、「縦の長さは合っているのに、甲が押されて痛い」というタイプの人です。従来は靴紐を緩めて対応するしかなく、緩めるとかかとが抜けるというジレンマがありました。甲にゆとりが生まれたことで、紐をきちんと締めながら甲の圧迫を避けられる余地が広がっています。
比較の視点で言うと、この変更は「幅広の人向けに幅を広げた」のとは少し違います。足囲を大きくするのではなく、甲の高さ方向にゆとりを作った調整です。小指の付け根が当たるタイプの幅の悩みは、刷新前と同じように残る可能性があります。
失敗パターン①:甲高だから0.5cm上げた、が緩くなる
旧モデルで甲が痛くて0.5cm上げていた人が、同じ癖で刷新版も0.5cm上げると、今度は甲にゆとりが増えたぶん全体が緩みます。かかとが抜け、つま先が靴の中で泳ぎ、結果として靴擦れを起こす。対策は、刷新版はまず普段のサイズで試し、それでも甲が当たる場合にだけ上げること。上げる前に、靴紐を下から1段ずつ締め直して甲の当たりが消えるかを確かめてください。
変わらなかった部分も知っておくと判断が早い
刷新されなかった要素も整理しておきます。アッパーはキャンバス、アウトソールはラバーで素材の種別は同じ。サイズ展開もALL STAR HIでUS3(22.0cm)からUS11.5(30.0cm)までの16サイズで、刷新前から幅は変わっていません。ワイズ(足囲)の別展開もありません。
つまり「幅広2Eの展開が増えた」「防水仕様になった」といった変更は入っていないということです。オールスターは1サイズ1ワイズで、幅の調整はサイズアップと靴紐、インソールで行うという構造が続いています。
この前提を知っておくと、店頭での判断が速くなります。幅で悩んでいる人は刷新版でも同じ悩みに当たる可能性が高く、その場合は幅にゆとりのあるモデルを検討したほうが早い。刷新版を選ぶ動機は、あくまでクッション性と軽さです。
注意点として、アウトソールがラバーである以上、濡れたタイルやマンホールの上では滑ります。雨天時の歩行は従来どおり気をつける必要があり、この点は刷新で改善された項目には含まれていません。
サイズ選びは変えるべき?迷わないための基準
基本は「これまでと同じサイズ」でいい
買い替えを検討している人がいちばん知りたいのはここでしょう。結論として、刷新版でもサイズは従来と同じ番手を選ぶのが基本です。サイズ展開の刻みも、US表記とcmの対応も変わっていません。
根拠は、変更が「甲周りのゆとり」と「ソール構造」に集中している点です。足長方向の長さ(捨て寸)に手が入ったわけではないので、これまで26.5cmでちょうどよかった人が27.0cmに上げる理由はありません。ラストが変わったと聞くと大きく変わった印象を受けますが、変わったのは主に甲の高さ方向です。
実務としては、旧モデルを持っている人は手元の一足の番手をそのまま指定するのがもっとも失敗が少ない。オンラインで買う場合も、箱やベロの裏に書かれたUS表記を控えておけば迷いません。
ただし例外はあります。旧モデルで甲の圧迫を避けるために意図的に大きめを買っていた人は、その補正が不要になっている可能性が高い。この場合だけは、店頭で普段のサイズも一緒に試してから決めてください。
US表記のcm換算は変わっていない(US6が飛ぶ理由も同じ)
オールスターはUS表記が主で、cm表記は換算値として併記されます。この換算表は刷新後も変わっていません。US3が22.0cm、US5.5が24.5cm、US6.5が25.0cm、US8が26.5cm、US11.5が30.0cm。並べて気づくのは、US6が抜けて見えることです。
これはUS5.5とUS6がどちらも24.5cm相当で、前者がウィメンズ、後者がメンズとして換算されているためです。cmだけの換算表を作ると同じ数字が2つ並ぶので、片方が省かれる。仕様上の抜けではなく、表記の作法の問題です。
この知識が効くのは、フリマアプリや並行輸入品を見るときです。US表記だけが書かれた出品で、cmを自分で読み替える必要がある場面は珍しくありません。US8=26.5cmという対応を1つ覚えておくと、そこから0.5刻みで前後をたどれます。
注意点として、コンバースのサイズ表記は他ブランドと直接比較できません。同じ26.5cmでもナイキやアディダスの26.5cmとは中の広さが違います。cmの数字だけで「同じサイズ」と判断しないでください。
US表記とcmの対応でつまずいたことがある人は、換算のしくみを整理した記事もあわせてどうぞ。

コンバースを買おうとして、箱やタンの裏の「5H」「6 1/2」という表記で手が止まった経験はありませんか。同じ24.5cmなのにUS5.5とUS6が並んでいたり…
0.5cm上げが正解になるのは、この3条件のとき
「普段どおり」が基本と書きましたが、上げたほうがよい人もいます。判断の目安になるのは次の3条件です。①厚手のソックスを合わせる前提で買う、②市販のインソールを追加で入れる予定がある、③小指の付け根が当たりやすい幅広の足型である。このいずれかに当てはまるなら0.5cm上げが選択肢に入ります。
理由は単純で、いずれも靴の内側の容積を圧迫する要因だからです。厚手ソックスは足を一回り太くし、インソールは足を上に押し上げて甲を狭くします。幅広の足はサイズを上げると靴の幅も広がるため、当たりを逃がせます。
一方で、上げる代償も明確です。足長方向に余りが出るので、歩くたびに足が前後に動きます。かかとが浮けば靴擦れの原因になり、つま先が当たれば爪を傷めます。上げるなら、靴紐を最上段まで通してかかとを固定する前提とセットで考えてください。
失敗パターン②:ネットのcm表記だけで買って小指が当たる
もう1つの典型的な失敗が、通販サイトのcm表記だけを見て購入し、届いてから小指の付け根が当たると気づくケースです。原因は、オールスターが1サイズ1ワイズで、cmの数字に足囲の情報が含まれていないことにあります。
対策は2段構えです。まず、自分の足囲(足の親指と小指の付け根まわりの周径)を一度メジャーで測っておくこと。数値そのものより「同じcmの他ブランドで幅が当たった経験があるか」を思い出すほうが実用的です。当たった経験があるなら、オールスターでも当たると考えて0.5cm上げるか、幅にゆとりのあるモデルを選ぶ。
もう1つは、返品・サイズ交換の条件を買う前に確認しておくことです。コンバース公式オンラインショップにはサイズ交換のポリシーがあり、条件を満たせば交換できます。セール品は対象外になることがあるので、幅に不安がある人は定価品を選ぶほうが結果的に安全です。
キャンバスは履き込むと多少なじみますが、幅方向に大きく広がる素材ではありません。「そのうち伸びる」を前提にした購入は、痛みを我慢する期間が長くなるだけになりがちです。
サイズ感をモデル横断で整理したい人は、コンバース全体のサイズ選びを整理した記事も参考になります。

コンバースを買おうとして、サイズ表の前で手が止まった経験はありませんか。「普段は26.5cmだけど、コンバースは0.5cm上げたほうがいいと聞いた」「でも大きす…
旧モデルのキャンバス オールスターは、もう買えないのか
廃番になったのは定番のHI・OX各8カラー
刷新にともない、旧定番のキャンバス オールスターは生産終了となりました。コンバースへの問い合わせ結果として公開されている情報では、対象は「CANVAS ALL STAR HI 8カラー/CANVAS ALL STAR OX 8カラー」。ホワイト、ブラック、レッド、オプティカルホワイト、ネイビー、ブラックモノクローム、マルーン、チャコールといった定番色が含まれます。
ここで押さえておきたいのは、「オールスターが終わった」わけではないという点です。終わったのは旧仕様の定番モデルで、同じ名前の座席に刷新版が座り直しただけ。価格も6,490円と近く、店頭の棚も同じ場所です。
とはいえ、長年同じ一足を買い足してきた人にとっては実質的な入れ替えです。「同じものをもう1足」が成立しなくなったので、次に買うときは新しい仕様を前提に選び直す必要があります。
なお、廃番の対象は定番カラーで、限定色やコラボモデルはもともと期間限定の企画です。過去に買った特定の色が手に入らないのは、廃番とは別の事情である場合もあります。
在庫限りの旧モデルを追いかける価値はあるか
生産終了の告知が出ると、旧仕様を買い溜めしたくなるものです。判断材料を整理しておきます。旧モデルを選ぶ理由になり得るのは、「あの薄くて硬いソールの感触が好き」「刷新版の生成色のソールが好みでない」という、はっきりした好みがある場合だけです。
それ以外の理由、たとえば「安いから」で選ぶのは合理性が下がっています。旧モデルの定価は6,380円で、刷新版との差は110円。セール価格で出ていれば差は広がりますが、そのぶんサイズと色は残り物から選ぶことになります。
買う場面としては、店頭のセール棚で自分のサイズと好みの色が残っていたときに限られるでしょう。ABC-MARTなどの量販店では旧モデルに生産終了の表示が出ており、在庫の消化が進んでいます。ネットで型番を追いかけてまで確保する労力に見合うかは、好みの強さ次第です。
注意点として、キャンバススニーカーは長期保管でソールの接着や素材が劣化します。買い溜めして数年後に下ろす、という運用は向きません。買うなら、履く予定のある1〜2足にとどめるのが現実的です。
日本製の「J」は別ライン。16,500円から残っている
混同されやすいのが、日本製の「CANVAS ALL STAR J」です。こちらは定番の廃番とは別のラインで、現在も展開されています。CANVAS ALL STAR J OXが16,500円、CANVAS ALL STAR J HIが17,050円。US3.5(22.5cm)からUS11.5(30.0cm)までの14サイズ展開です。
中身は刷新版とはっきり違います。Jは1980年代のラストを用いたシャープなシルエットで、インソールはラバースポンジ。ヒールラベルには「MADE IN JAPAN」の表記が入り、インソールには日の丸を思わせる赤のコンバースロゴがプリントされています。刷新版が現代的な履き心地を取りに行ったのに対し、Jは当時の仕様を保存する立ち位置です。
だから、「旧モデルの細身のシルエットが好きだった」という人が向かう先は刷新版ではなくJになります。価格は2.5倍以上に上がりますが、縫製と素材の精度も上がっており、履き潰す靴というより長く付き合う一足として設計されています。
妥協点は、クッション性です。Jのインソールはラバースポンジなので、足裏の柔らかさでは刷新版に及びません。長時間歩く用途を優先するなら、価格が3分の1以下の刷新版のほうが快適という逆転が起こります。
在庫限りの旧モデルを買うときは、ソールとアッパーの接着が浮いていないかを必ず確認してください。長く倉庫に置かれた個体は接着剤が劣化していることがあります。あわせて、セール品はサイズ交換の対象外になる場合があるため、幅に不安がある人は試着できる店舗で買うほうが安全です。
実は、旧モデルの硬さが好きな人ほど刷新版を試す価値がある
意外と知られていないのですが、「旧モデルのペタンとした感触が好き」という人こそ、刷新版を一度履いてみる価値があります。理由は、今回の変更がクッション材を厚く盛る方向ではなく、素材を入れ替えて構造で姿勢を整える方向だからです。
ソールの厚みを増やして底上げする設計なら、あの薄さは失われます。しかし刷新版はアウトソールの内部に屈曲溝を刻み、傾斜を設けるという「見た目の厚みを保ったまま機能を足す」手法を取りました。結果として、シルエットの薄さは維持されています。
この視点で見ると、刷新版は「厚底化した別物」ではなく「同じ薄さのまま足当たりだけ柔らかくした版」です。旧モデルの外観と相性のよさを評価していた人にとって、失うものは想像より少ない。
もちろん、足裏の感触そのものが変わるのは事実です。地面の凹凸をダイレクトに感じる履き心地を求めていた人には、柔らかさが物足りなく映るかもしれません。そこだけは実際に足を入れて確かめてください。
見た目の違いはどこに出た?並べると分かる3点
ソールとトゥキャップが「白」から生成色へ
デザインは変えないという方針でしたが、色味は微調整されています。もっとも分かりやすいのが、ソールとトゥキャップの白の質です。従来は青みがかった白でしたが、刷新版では温かみのある生成色に振られました。シューレースの色味も合わせて調整されています。
なぜ変えたかというと、青みの強い白は蛍光灯の下で人工的に見え、経年で黄ばんだときの落差が大きいからです。最初から生成寄りにしておくと、履き込んで日焼けした状態との差が小さくなります。ビンテージのオールスターが持つ雰囲気にも近づきます。
着こなしの面では、生成色のほうが合わせやすい場面が増えます。生成りのシャツ、ベージュのチノ、ウォッシュのかかったデニム。青白いソールだとそこだけ浮いていた組み合わせが、収まりやすくなりました。
デメリットは、真っ白を求めていた人にとっては後退に見えることです。オプティカルホワイトのような明るい白のソールが好きだった人は、店頭で実物を見てから決めたほうが納得できます。
つま先の反りが減って、シルエットがシャープに
もう1つの見た目の変化が、トゥスプリング(つま先の反り上がり)です。刷新版では反りが抑えられ、横から見たときのシルエットがシャープになりました。ハイカットで比べるとより分かりやすい差です。
トゥスプリング=靴のつま先が地面から反り上がっている量。反りが大きいと歩くときに前へ転がりやすくなる反面、横から見たときに間延びした印象になる。反りを抑えると見た目は締まるが、ソールの屈曲性で補う必要がある。
反りを抑えられたのは、アウトソールに屈曲溝を入れて曲がりやすくしたからです。トゥスプリングは足が曲がらないぶんを靴の形状で補う役割も持っており、ソール自体が曲がるようになれば反りを減らせます。設計として筋が通っています。
合わせ方の面では、シャープになったぶん細身のパンツとの相性が上がりました。裾をロールアップしたときの見え方も締まります。一方、ワイドパンツで裾を被せる着こなしでは差はほとんど見えません。
注意点は、反りが減ると新品時の「転がり」が弱くなることです。ソールが馴染むまでの数日は、以前より歩きの推進力を感じにくいと思う人もいるでしょう。屈曲溝があるので馴染むのは早いはずです。
インソールの色と質感も静かに変わっている
足を入れないと見えない部分ですが、インソールも変わりました。素材がウレタンフォームになったことで、色が黄みがかったトーンから中間的なグレー寄りの白へ移り、表面のツヤも抑えめになっています。取り外し可能な仕様である点も、刷新版の商品説明に明記されています。
ここが実用的に効くのは、お手入れのときです。中敷きを外して単体で洗える、あるいは市販のインソールに入れ替えられるというのは、キャンバススニーカーでは大きな違いになります。オールスターは長らくインソールが接着で固定され、剥がすのに苦労するモデルとして知られていました。
使い分けとしては、汗をかく季節に中敷きだけ外して乾かす、ニオイが気になったら交換する、という運用ができます。本体のキャンバスを洗う頻度を下げられるので、結果的に靴の寿命も延びます。
ただし、取り外せることと「毎回外して洗ってよい」ことは別です。ウレタンフォームは水分を含むと乾きに時間がかかり、生乾きはニオイの原因になります。外したら風通しのよい日陰で完全に乾かしてから戻してください。
6,490円で足りないときに検討したい3モデル
もっと軽くしたいなら、オールスター ライト OX(8,690円)
刷新版でも重さが気になるなら、軽量モデルのオールスター ライト OXが選択肢です。価格は8,690円。ソールユニットにインジェクションE.V.A.を採用し、コンバースは「オールスター史上最軽量」と位置づけています。重量は両足460g(26.5cm)、ハイカットのALL STAR LIGHT HIで両足480gです。
刷新前のキャンバス オールスターが両足840g(OX)・900g(HI)だったことを思えば、半分近くまで落ちている計算になります。インソールにはオープンセル構造のウレタンを使い、前足部とヒールには滑り止めのラバーが補強として入っています。
向いているのは、旅行や一日中歩くイベント、立ち仕事、そして子どもを連れて歩く日です。荷物が多い日ほど足元の軽さは効きます。サイズ展開はUS3.5(22.5cm)からUS11.5(30.0cm)の14サイズ。
妥協点は見た目です。E.V.A.ソールは白の質感がラバーと異なり、横から見たときの厚みの出方も違います。オールスターらしさを最優先するなら定番の刷新版、機能を優先するならライト、という切り分けになります。
雰囲気で選ぶなら、オールスター エイジド OX(9,900円)
刷新版の生成色でも物足りない、もっと使い込んだ表情が欲しいという人にはオールスター エイジド OXがあります。定価は9,900円。アッパーにウォッシュ加工を施したキャンバスを使い、トゥスプリングを低く設定したクラシックシルエットのラストを採用しています。
このラインは、以前展開されていたUS ORIGINATORの流れを汲む位置づけです。インソールは高密度ウレタンフォームとラバースポンジを組み合わせたプレミアム仕様で、価格差のぶんは履き心地にも回っています。生産国はインドネシア。
色はマットジェイド、シダーブラウン、ペールストーンといった、定番6色にはない中間色が揃います。ワードローブが黒・白・ネイビー中心の人が1足だけ差し色を入れたいときに使いやすい構成です。
注意点は、ウォッシュ加工されたキャンバスは新品時から色が落ち着いているぶん、汚れとの見分けがつきにくいことです。汚れたまま放置しやすいので、ブラッシングを習慣にしたほうが長持ちします。
大人の装いに寄せるなら、オールスター クップ OX(17,600円)
スラックスやジャケットに合わせたいなら、レザーのオールスター クップ OXが候補です。価格は17,600円。アッパーにスムースレザー、ライニングにピッグスキンレザーを使い、ソールはドレッシーなカップソールに置き換えられています。
キャンバスのオールスターは、どうしてもカジュアル寄りに振れます。革のアッパーとカップソールになると、同じシルエットでも印象がぐっと落ち着く。オフィスカジュアルが許される職場や、レストランに行く日の足元として成立する範囲が広がります。
インソールには軽量でクッション性の高いインジェクションE.V.A.カップインソールが入っており、履き心地の面でもキャンバスモデルとは別物です。価格は刷新版の2.7倍ほどですが、用途が違う靴と考えるのが自然でしょう。
デメリットは手入れの手間です。本革なので雨に弱く、防水スプレーと定期的なクリームでの保湿が前提になります。履き潰す前提のキャンバスモデルと同じ感覚で扱うと、色ムラやひび割れが出ます。
| 項目 | ALL STAR OX | ALL STAR LIGHT OX | ALL STAR AGED OX | CANVAS ALL STAR J OX |
|---|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 6,490円 | 8,690円 | 9,900円 | 16,500円 |
| アウトソール | ラバー(ウエッジ+屈曲溝) | インジェクションE.V.A.+ラバー | ラバー | ラバー |
| インソール | オープンセル構造ウレタン | オープンセル構造ウレタン | 高密度ウレタン+ラバースポンジ | ラバースポンジ |
| サイズ展開 | 22.0〜30.0cm(15サイズ) | 22.5〜30.0cm(14サイズ) | 22.0〜30.0cm | 22.5〜30.0cm(14サイズ) |
| 生産国 | 公式表記なし | ベトナムまたはインドネシア | インドネシア | 日本 |
| 向いている人 | 定番を買い替える人 | 軽さを最優先する人 | 色と雰囲気で選ぶ人 | 旧来の細身が好きな人 |
※価格・仕様はコンバース公式オンラインショップの商品ページ(converse.co.jp)の掲載内容にもとづく、くつのトリセツ調べです。
| 使用シーン | おすすめモデル | 価格(税込) |
|---|---|---|
| 通勤・普段履きの買い替え | ALL STAR OX(ブラックモノクローム) | 6,490円 |
| 旅行・一日中歩く日 | ALL STAR LIGHT OX | 8,690円 |
| 休日の差し色として | ALL STAR AGED OX | 9,900円 |
| きれいめの装いに合わせる | ALL STAR COUPE OX | 17,600円 |
| 旧来のシルエットを残したい | CANVAS ALL STAR J HI | 17,050円 |
まとめ|コンバース オールスター リニューアルは買い替える価値があるか
約四半世紀ぶりの刷新でコンバースが手を入れたのは、ラスト・インソール・ヒール・アウトソールという、履かないと分からない4カ所でした。星のパッチもフォクシングテープもそのままなので、写真では違いが分かりません。だからこそ、判断材料は「自分が今の一足のどこに不満を持っているか」に尽きます。足裏の硬さと重さが理由なら刷新版で解決に近づきますし、幅の当たりが理由なら刷新版でも同じ悩みが残ります。まずは手元のオールスターのUS表記を確認して、同じ番手を店頭で履いてみるところから始めてください。甲の当たり方の変化は、足を入れた瞬間に分かります。
※価格・仕様・カラー展開は変更されることがあります。購入前にコンバース公式オンラインショップの最新情報をご確認ください。

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