「リーガルの革靴を買おうと思ったけど、検索したら『恥ずかしい』って出てきた」——ここでブラウザを閉じかけている方は、いったん手を止めてください。結論から言うと、リーガルが恥ずかしいのではなく、リーガルの選び方と履き方を外している人が目立つだけです。ブランドそのものは、ビジネスでも冠婚葬祭でも問題なく通用します。
そう言い切れる理由は中身にあります。リーガルコーポレーションの設立は1902年。1961年にアメリカのブラウン社と技術導入契約を結び、「リーガル」ブランドの紳士靴の生産・販売を始めた会社で、いまも紳士靴・婦人靴の製造から修理までを自社で手がけています。定番モデルの多くは日本製で、ソール交換前提の修理サービスまで公式に用意されている——量販ブランドの立ち位置ではありません。
この記事では、「恥ずかしい」と言われてしまう理由を4つに分解したうえで、公式サイトで確認した製法・素材・価格をもとに、実際のところどうなのかを整理します。そのうえで、定番3モデルの違い、サイズ選びの落とし穴、おじさん見えを避ける履き方、修理まで含めたコストの考え方まで一気に見ていきます。
・「恥ずかしい」と言われる4つの理由と、それぞれの本当のところ
・811R・315R・2177BMの製法とサイズ展開の違い(公式スペック)
・スニーカーとのサイズ差1.0〜2.0cmという公式の目安
・オールソール21,450円から使える公式リペアと、履き続けるコストの考え方
「リーガルは恥ずかしい?」と検索される4つの理由

理由1:就活生と新人の靴、というイメージが強すぎる
最初の理由は、着用シーンの偏りです。リーガルの黒のストレートチップは、就職活動や入社直後に「とりあえず1足」として選ばれることが多く、その印象が残ります。実際、公式オンラインショップのメンズ・ストレートチップは15,400円のモデルから63,800円のモデルまで幅がありますが、入口の価格帯が手に取りやすいぶん、若い層の最初の1足になりやすい構造です。
ただし、これは「安いから恥ずかしい」ではなく「最初の1足として選ばれやすい」という意味でしかありません。むしろ、冠婚葬祭でも通用する内羽根ストレートチップを、20代で手に入れられる価格で用意しているブランドだと考えるほうが実態に近いはずです。
注意点は、就活時に買った1足をそのまま10年履き続けるケース。かかとがすり減り、甲に深いシワが入った状態で商談に出れば、ブランドの問題ではなく手入れの問題として見られます。同じモデルでも、履き込み方で印象は正反対になります。
理由2:デザインが定番すぎて「ありきたり」に見える
2つ目は、デザインの保守性です。リーガルの主力は内羽根ストレートチップ、Uチップ、ローファーといった王道の型で、シーズンごとに大きくシルエットを変えるタイプではありません。流行を追う人から見れば「無難」「ありきたり」に映ります。
ただ、定番であることは、冠婚葬祭やスーツスタイルでは強みに変わります。811Rの説明にあるとおり、ストレートチップは紳士靴のなかで最も基本的かつ正式なデザインで、迷ったときに外さない型です。逆に、つま先が極端に長いモデルや装飾の多いモデルは、5年後に履きにくくなります。
妥協点として、カジュアルの主役にはなりにくいことは認めるべきです。私服に合わせるなら、同じリーガルでもオイルレザーのUチップやローファーを選ぶほうが、スーツ用の黒ストレートチップより馴染みます。ここを間違えると「靴だけ浮いている」状態になります。
理由3:価格帯が広く、上位モデルとの差が伝わっていない
3つ目は、価格レンジの広さです。公式オンラインショップのメンズ・ストレートチップだけでも15,400円のV296から63,800円の762FSFXまであり、REGAL Shoe & Co.のローファー828SDJは44,000円。19,800円のゴアテックス搭載モデルも並びます。この幅を知らないまま「リーガルは安い靴」と一括りにされることが、評価のずれを生みます。
価格差は主に製法と革の等級に出ます。後述しますが、同じストレートチップでも811Rはセミマッケイ式製法、315Rはグッドイヤーウエルト式製法で、履き心地も修理のしやすさも変わります。値札だけを見て比較すると、この差が見えません。
買う側の落とし穴は、価格の下限だけを見て「リーガルはこの程度」と判断してしまうこと。予算が同じでも、製法とウィズを確認してから選べば満足度は変わります。逆に、上位モデルを選んでおけば恥ずかしくないという話でもありません。
理由4:サイズが合っていない個体をよく見かける
4つ目が、実は最も影響が大きい理由です。革靴はつま先に1cm〜2cmの余裕(捨て寸)を持たせて作られているため、スニーカーと同じ数字で選ぶと大きすぎます。リーガル公式も、一般的なスポーツブランドのスニーカーのサイズより1.0〜2.0cm小さいサイズを推奨しています。
大きい靴は歩くたびにかかとが抜け、甲の低い位置に横シワが深く入り、履き口が開きます。この状態の靴は、ブランドに関係なく「だらしない靴」に見えます。街で見かける「なんとなく野暮ったいリーガル」の多くは、モデル選びではなくサイズ選びの結果です。
対策はシンプルで、店頭で両足を履いて確認すること。公式のサイズガイドも、必ず両足を履いてチェックするよう案内しています。左右で足長・足囲が違う人は珍しくないので、片足だけの試着は判断材料になりません。
「恥ずかしい」と言われる4つの理由のうち、ブランド側の問題は1つもありません。着用シーンの偏り・デザインの保守性・価格帯の誤解・サイズ違いの4つは、いずれも買う側の選び方で解消できます。まず確認すべきは、製法・ウィズ・サイズの3点です。
中身はどうなのか|製法・素材・生産国で見る実力
実は「リーガル=グッドイヤーウエルト」ではない
意外と知られていないのですが、リーガルの定番がすべてグッドイヤーウエルト式製法というわけではありません。定番中の定番である811Rはセミマッケイ式製法で、軽量かつ底の返りが良いのが特徴。一方、315Rはグッドイヤーウエルト式製法です。同じ「黒のストレートチップ」でも、足裏に感じる硬さも、履き込んだときの馴染み方も変わります。
この違いを知らずに、グッドイヤーウエルトの他ブランドと811Rを並べて「リーガルは軽くて頼りない」と評価してしまうのが、よくある誤解です。811Rは軽さと返りの良さを狙って作られたモデルなので、比較する軸がそもそも違います。
選ぶときの目安はこうです。1日中歩く・電車移動が多いなら、軽くて返りの良い811R。座り仕事が中心で、じっくり足に沿わせて長く履きたいなら315R。どちらが上位という話ではなく、使い方で選ぶべき差です。
グッドイヤーウエルト式製法=中底のリブとアッパーをすくい縫いし、細革(ウエルト)を介して表底を出し縫いする製法。中物を入れる空間があり、履き込むと足裏の形に沿って沈む。
セミマッケイ式製法=マッケイ式の構造をベースにした製法で、軽量で底の返りが良いのが特徴。
ステッチダウン式製法=アッパーを外側に張り出して底に縫い付ける製法。ソールの返りが良く、歩行がスムーズになる。
定番モデルはすべて日本製、しかも自社で修理まで受ける
製法の次に見るべきは生産国です。811R、315R、2177BM、Regal Walkerの102WAHは、いずれも公式商品ページに日本製と明記されています。企画から生産まで国内で完結しているブランドは、この価格帯では多くありません。
さらに大きいのが、公式の修理サービス「リーガルリペア」が用意されていることです。リーガルコーポレーションの事業内容そのものに「紳士靴、婦人靴、その他各種靴の製造、販売、修理」と修理が入っており、売って終わりの体制ではありません。ソール交換は1〜2ヵ月間が目安と公表されています。
注意したいのは、修理前提の設計と、修理して元通りになることは別だという点。オールソール交換は靴を分解する作業なので、アッパーが割れるほど乾燥していたり、深く傷んでいたりすると受けられないこともあります。修理を活かすには、日々の手入れがセットになります。
細部の作り込みは価格の割に手が入っている
スペックを個別に見ると、価格からイメージするより手が入っています。811Rは爪裏に吸汗速乾性に優れた「クールマックス」を採用し、ヒールパッドを厚くしてクッション性を高めた設計。315Rはヒール高が約32mmで、一般的な製品より高めに取ることで立ち姿を整えています。
Regal Walkerの102WAHはさらにわかりやすく、カスタムカップインソール、かかとの衝撃吸収材PORON、裏材のクールマックスまで入っています。歩く量が多い人向けの装備で、ウィズもEEEと広め。同価格帯の輸入靴で、ここまで日本人の足と通勤環境に寄せた仕様は探しにくいところです。
妥協点も正直に書くと、811R・315R・2177BMの表底はいずれも合成底です。レザーソールの独特の返りや音を求める人には物足りません。ただし雨の日の扱いやすさとメンテナンスの手軽さでは合成底が有利で、通勤靴としては現実的な選択です。
「安く見える」と「安い」は別の話
結論として、リーガルの定番は「安い靴」ではなく「入口が広い靴」です。15,400円のモデルから63,800円のモデルまで並ぶラインナップの、どこを見て語るかで印象が変わっているだけ。日本製・修理対応・自社設計という条件を満たしたうえでこの価格帯を維持しているブランドは、選択肢として堅実です。
それでも安く見えてしまうケースには、共通点があります。サイズが合っていない、手入れがされていない、TPOとずれている。この3つのどれかに当てはまると、どれだけ良い靴でも印象は落ちます。逆に言えば、この3つを外さなければリーガルで恥ずかしい思いをする場面はほとんどありません。
デメリットとして挙げるなら、所有欲を満たすタイプのブランドではないこと。革の表情やコバの美しさで語りたい人には、同じリーガルでもREGAL Shoe & Co.のような上位ラインを見たほうが納得しやすいはずです。
定番3モデルを比較|最初の1足はどれを選ぶか

811R:軽さと返りで選ぶ、通勤の主力
最初の1足として堅いのが811Rです。税込29,700円、セミマッケイ式製法、アッパーは牛革、ウィズはEE、サイズ展開は23.0〜27.0cm、日本製。柔らかな丸みをもったラウンドトウで、ストレートチップという最も基本的かつ正式なデザインなので、通勤から冠婚葬祭まで1足でカバーできます。
選ぶ根拠は軽さと底の返りです。セミマッケイ式製法は履き始めから硬さを感じにくく、駅の階段や外回りが多い人でも足が疲れにくい方向に振ってあります。爪裏のクールマックスと厚めのヒールパッドも、1日8時間履く前提の装備です。
注意点は、ウィズがEEの1種類であること。足囲が広い人は同じ足長でもきつく感じる可能性があるので、EEEを展開するRegal Walkerと履き比べたほうが確実です。また丸みのあるトゥなので、細身のスラックスに合わせるとやや野暮ったく見えることがあります。
315R:グッドイヤーウエルトで、長く履くための1足
じっくり育てたいなら315Rです。税込34,100円、グッドイヤーウエルト式製法、アッパーは牛革、表底は合成底(ゴム)、ウィズはEE、サイズ展開は23.0〜27.0cm、ヒール高は約32mm、日本製。つま先はチゼルトウで、811Rより輪郭がシャープに見えます。
グッドイヤーウエルト式製法は、中底のリブとアッパーをすくい縫いし、細革を介して表底を出し縫いする構造です。中物を入れる余地があるため、履き込むうちに足裏の形に沿って沈み、フィット感が上がっていきます。ヒール高を約32mmと高めに取っている点も、スーツのシルエットを整えるうえで効いてきます。
デメリットは、履き始めが811Rより硬く感じられること。足に馴染むまでの期間を許容できる人向けです。811Rとの価格差の中身は製法とシルエットの違いで、快適さの順位ではありません。歩く量が多い人が315Rを選んで後悔する、という逆転も起こり得ます。
2177BM:スーツにも私服にも振れるローファー
3足目、あるいは休日用に選ぶなら2177BMです。税込31,900円、グッドイヤーウエルト式製法、アッパーは牛革、表底は合成底、サイズ展開は23.5〜27.0cm、日本製。2177はリーガルを代表するローファーで、発売以来長く続いている型です。
ローファーの利点は、着脱の速さと、私服に落とし込める汎用性です。ストレートチップは私服に合わせるとフォーマル寄りに振れすぎますが、ローファーならデニムやチノにも収まります。グッドイヤーウエルト式製法なので、ローファーとしては長く履ける構造です。
注意点は2つ。まず、ローファーは紐がないぶんサイズの許容幅が狭く、大きめを買うと必ずかかとが抜けます。次に、正装の場では紐靴が基本なので、冠婚葬祭用としては811Rや315Rを別に用意しておくのが安全です。
| 項目 | 811R | 315R | 2177BM |
|---|---|---|---|
| タイプ | ストレートチップ | ストレートチップ | ローファー |
| 製法 | セミマッケイ式 | グッドイヤーウエルト式 | グッドイヤーウエルト式 |
| ワイズ(足幅) | EE | EE | 公式表記なし |
| サイズ展開 | 23.0〜27.0cm | 23.0〜27.0cm | 23.5〜27.0cm |
| アッパー/表底 | 牛革/合成底 | 牛革/合成底(ゴム) | 牛革/合成底 |
| 生産国 | 日本製 | 日本製 | 日本製 |
| 価格(税込) | 29,700円 | 34,100円 | 31,900円 |
| サイズ展開 | 23.5〜27.0cm |
| ワイズ(足幅) | EEE |
| 製法・素材 | ステッチダウン式製法/オイルレザー(牛革)・合成底・日本製 |
| 価格(税込) | 29,700円 |
失敗の8割はサイズ|スニーカーとの差は1.0〜2.0cm
いつもの26.5cmで買うと、確実に大きい
ここが最大の分岐点です。リーガル公式は、一般的なスポーツブランドのスニーカーのサイズより1.0〜2.0cm小さいサイズを推奨しています。普段スニーカーで27.0cmを履いている人なら、革靴では25.0〜26.0cmが検討範囲に入るということです。
理由は捨て寸の設計にあります。革靴はつま先部分に1cm〜2cmの余裕を持たせて作られており、この空間は歩行時に指先が動くためのもの。スニーカーはクッションを含めた内寸に近い感覚でサイズが決まることが多いため、同じ数字を選ぶと革靴側だけが大きくなります。
実際に大きい靴を履くと、かかとが1歩ごとに浮き、指の付け根の位置と靴の屈曲位置がずれます。すると甲に不自然な横シワが深く入り、履き口も広がる。この状態が「野暮ったいリーガル」の正体です。ブランドではなく寸法の問題です。
失敗パターン:通販でスニーカーと同じ数字を選んで箱に戻せなくなる
よくある失敗はこうです。店頭に行く時間がないので通販で購入し、いつものスニーカーと同じ26.5cmを選ぶ。届いて履くと、つま先には余裕がありすぎるのにかかとは抜ける。それでも「革靴は伸びると聞いたから」と履き続け、1ヶ月後には甲のシワが固定されて戻らなくなる——という流れです。
原因は、革靴の「伸びる」がワイズ方向の話で、足長方向にはほぼ伸びないこと。大きい靴が小さくなることはありません。対策は、購入前に足長だけでなく足囲も測っておき、公式の目安であるスニーカーより1.0〜2.0cm小さいサイズを起点にすること。
そのうえで、公式が案内しているとおり、到着時にはつま先に10〜15mmの余裕があるかを確認します。ここが基準を大きく超えていれば、履き込む前に交換に動くべきタイミングです。判断を先送りするほど選択肢が減ります。

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ウィズ(足幅)を見ないと、cmを合わせても合わない
足長を合わせても痛い、という場合はウィズを疑います。811Rと315RはウィズEE、Regal Walkerの102WAHはEEEです。同じ25.5cmでも、EEとEEEでは足囲の寸法が変わるため、履き心地はまったく別物になります。
幅広・甲高の自覚がある人は、最初からEEEを展開するRegal Walkerのラインを見に行くほうが早道です。ウィズが足りない靴を「そのうち馴染む」と履き続けると、小指の付け根や親指の付け根が当たり続けます。足のトラブルが気になる場合は、無理に履き続けず専門医に相談してください。
逆に、足幅が細い人がEEEを選ぶと、今度は靴の中で足が泳ぎます。こちらも歩行のたびにかかとが動くので、結果としてシワの入り方が悪くなります。ウィズは「広いほうが安全」ではなく、合っているかどうかが基準です。
試着は夕方、両足、靴下も本番と同じで
試着の精度を上げる条件は3つあります。足がむくむ夕方に測ること、必ず両足を履くこと、本番で履く靴下を履いていくことです。公式のサイズガイドも、必ず両足を履いてチェックするよう明記しています。
左右で足長が0.5cm違う人は珍しくありません。片足だけで判断すると、大きいほうの足が窮屈な1足を買うことになります。両足を履いたうえで、大きいほうの足に合わせ、小さいほうはインソールや靴紐の締め方で調整するのが順序です。
靴下の厚みも無視できません。薄手のドレスソックスで試着して、冬に厚手を履くとつま先が当たります。逆に厚手で試着してハーフサイズ上げると、夏に緩くなる。通年で履くなら、中間の厚みの靴下を基準にしておくと振れ幅が小さくなります。
通販で買う前に確認したい3点。①普段のスニーカーサイズから1.0〜2.0cm引いた数字を起点にする ②足囲を測り、EEかEEEかを決めておく ③到着したらつま先の余裕が10〜15mmに収まっているかを見る。ここを外すと、モデル選びが正しくても履き姿は崩れます。
おじさん見えの分かれ目は「ドレス度」にある
鉄則1:黒のストレートチップを私服に持ち込まない
履きこなしの結論は、靴のドレス度と服のドレス度を揃えることです。811Rや315Rのような黒の内羽根ストレートチップは、紳士靴のなかで最も正式な部類。これをデニムやスウェットに合わせると、靴だけが浮きます。
理由は、装飾が少なく光沢のある黒革ほどフォーマル側に振れるという原則にあります。スーツやセットアップと合わせれば正解ですが、カジュアル度の高い服に合わせると「仕事帰りに着替えただけ」の見え方になります。これが「おじさんっぽい」の主要因です。
私服に合わせるなら、2177BMのローファーか、オイルレザーの102WAHのようなUチップを選びます。素材の表情に凹凸があるもの、つま先に装飾のあるものほどカジュアル側に寄るので、服と歩調を合わせやすくなります。

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鉄則2:裾丈と靴の関係を先に決める
次に効くのが、パンツの裾丈です。裾が長く靴の甲に大きく乗ると、靴の輪郭が消えてもたついた印象になります。315Rのようにヒール高を約32mmと高めに取ったモデルは、裾丈を整えるほど立ち姿が引き締まります。
目安として、スラックスなら靴の甲に軽く触れる程度、シワは1本まで。ローファーを私服で履くなら、裾をくるぶしが見える丈にすると、ローファーの甲のラインがきれいに出ます。ここを調整するだけで、同じ靴でも印象は変わります。
注意点は、裾丈を短くしすぎると今度は靴下が主張しすぎること。特に黒のストレートチップで白い靴下が見えると、フォーマル度が一気に崩れます。靴と同系色か、パンツと同系色の靴下を選ぶのが無難です。
鉄則3:シーンごとに履き分ける前提で買う
1足で全部をこなそうとすると、どこかで無理が出ます。通勤・冠婚葬祭・私服の3つは求められるドレス度が違うので、2足あれば守備範囲は一気に広がります。まず黒のストレートチップを1足、次に私服にも振れるローファーかUチップを1足、という順序が実用的です。
2足を交互に履くメリットは見た目だけではありません。1日履いた靴は内部に湿気が残るため、翌日休ませることで型崩れとニオイの発生を抑えられます。同じ靴を毎日履くより、結果的に1足あたりの寿命が延びます。
デメリットは当然、初期費用がかかること。ただし後述するように、リーガルはオールソール交換を前提にできるブランドなので、2足を長く回すほうが1年あたりのコストは下がる計算になります。
| 使用シーン | おすすめモデル | 価格(税込) |
|---|---|---|
| 通勤・外回りが多い | 811R(軽量・返りが良い) | 29,700円 |
| 商談・冠婚葬祭 | 315R(ヒール約32mmで立ち姿が整う) | 34,100円 |
| 私服・週末 | 2177BM(ローファー) | 31,900円 |
| 幅広・歩く量が多い | Regal Walker 102WAH(EEE) | 29,700円 |
「安っぽい」の正体は手入れ不足だった
失敗パターン:雨に濡らして放置し、白いシミを作る
2つ目の典型的な失敗がこれです。通勤中に雨に降られ、帰宅後に玄関でそのまま乾かす。翌朝には革の表面に白っぽい輪染みが浮き、つま先の色が抜けたように見える。ここで「やっぱり安い革だった」と結論づけてしまうケースが多いのですが、原因は革の等級ではなく乾かし方です。
水に濡れた革は、乾く過程で革の油分と一緒に汚れが表面へ移動します。これが輪染みの正体。さらにストーブやドライヤーで急いで乾かすと、革内部の水分と油分が一気に抜けて硬くなり、履きジワの部分から細かいひび割れが入ります。
正しい手順は、①乾いた布で表面の水分を押さえるように拭き取る ②新聞紙を靴の中に軽く詰めて内部の水分を吸わせる ③直射日光と熱源を避けて風通しの良い場所で1〜2日置く ④完全に乾いてから乳化性クリームで油分を戻す、の4ステップです。
買った日にやるべき3つのこと
新品のうちにやっておくと、その後の手入れが楽になります。まず、履く前に馬毛ブラシで全体を軽く払い、製造時のホコリを落とすこと。次に、乳化性クリームを薄く塗って油分を入れること。最後に、防水スプレーを20cmほど離して全体に均一にかけることです。
この3つが効くのは、革が乾いてから慌てて油分を入れるより、乾く前に維持するほうが仕上がりが安定するからです。特に811Rや315Rのような黒のスムースレザーは、油分が抜けると光沢が鈍り、それが「安っぽさ」として目に映ります。
注意点は、クリームの塗りすぎです。多く塗るほど良いわけではなく、余分な油分は表面に残ってホコリを呼びます。米粒2つぶん程度を指かペネトレイトブラシで薄く伸ばし、余分は乾いた布で拭き取る。この加減が守れれば十分です。
週1回のブラッシングだけで、印象は変わる
毎日フルコースの手入れをする必要はありません。履いた日に馬毛ブラシで30秒ほどホコリを払い、シューキーパーを入れて休ませる。これだけで型崩れと汚れの蓄積は大きく抑えられます。クリームを入れるのは月に1回程度で足りる人がほとんどです。
ブラッシングが効く理由は、ホコリが革の油分を吸って乾燥を進めるから。特に履きジワの谷の部分はホコリが溜まりやすく、ここから割れが始まります。ブラシの毛先を谷に入れる意識で払うと、後から効いてきます。
デメリットは、習慣化するまでが面倒なこと。玄関にブラシを出しっぱなしにしておく、シューキーパーを靴の数だけ用意しておくといった、手を伸ばせば届く状態を作るのが現実的な解決策です。道具を引き出しにしまうと続きません。
修理して履き続けると、1足あたりのコストはどう変わるか
公式リペアはオールソール21,450円から
リーガルの強みは、購入後の選択肢が用意されていることです。公式のリーガルリペアでは、紳士靴のオールソール(表底交換)が合成ゴム底(無意匠)で21,450円、合成ゴム底(意匠あり)で23,100円、革底で29,150円。ヒール替えは合成ゴム・スポンジで6,050円、革積上げで7,700円です(2025年3月1日現在の価格)。
この数字が意味を持つのは、811Rが29,700円、315Rが34,100円だからです。買い替えるか直すかを迷う金額帯ですが、履き慣れた1足を残せることと、アッパーの経年変化を引き継げることが修理側の価値になります。
注意点は納期です。公式はソール交換について1〜2ヵ月間を目安と案内しています。1足しか持っていない状態で修理に出すと、その間の代わりがありません。2足を回す運用が、修理を活かす前提条件になります。

「ラバーソールって、要するにゴムの靴底のこと?」——通販ページやスニーカーの説明で何度も見かけるのに、いざ意味を聞かれると曖昧なまま履いている方は少なくありませ…
その前に効くのは、化粧替えと中敷替え
オールソールまで行く前に、もっと安く延命できる工程があります。化粧替え(トップリフト)は3,300円、中敷替えは半敷2,200円・全敷2,750円。かかとの外側だけがすり減っている段階なら、トップリフト交換で十分間に合います。
効く理由は、靴が壊れる順番にあります。多くの場合、最初にすり減るのはかかとの外側。ここを放置すると靴が傾き、その状態で歩き続けることでアッパーの片側に負荷が集中します。早めに直せば、上の革を傷めずに済みます。
デメリットは、こまめに出す手間が発生すること。ただし、かかとが斜めに削れた靴は見た目でわかるので、印象の面でも早めの対応に意味があります。「かかとの角が丸くなってきたら」を合図にすると判断しやすくなります。
3年で買い替えるか、6年履くかで見え方が変わる
整理すると、リーガルを「恥ずかしい」から遠ざける現実的な方法は、修理を織り込んで長く履くことです。29,700円の811Rを3年で履きつぶすのと、途中でトップリフト3,300円とオールソール21,450円を入れながら6年以上履くのとでは、靴の状態も、周りからの見え方も変わります。
後者が優位なのは、手入れと修理を重ねた革靴は、履き込むほど足に沿って表情が出るからです。2177BMのようなグッドイヤーウエルト式製法のモデルは、履いているうちに中物が足裏の形をなぞって変形し、フィット感が高まっていきます。新品にはない良さがここにあります。
妥協点として、修理には限界があります。アッパーが深く割れている、履き口が伸び切っているといった状態では、ソールを替えても元には戻りません。修理を前提にするなら、日々のブラッシングと乾かし方をセットで守る必要があります。
| オールソール(合成ゴム底) | 無意匠 21,450円/意匠あり 23,100円 |
| オールソール(革底) | 29,150円 |
| ヒール替え | 合成ゴム・スポンジ 6,050円/革積上げ 7,700円 |
| 化粧替え・中敷替え | トップリフト 3,300円/半敷 2,200円・全敷 2,750円 |
料金と対象範囲の詳細はリーガル公式のリペアページで確認できます。サイズ選びの公式な目安はリーガル公式のサイズ選びのポイントに掲載されています。
まとめ|リーガルは恥ずかしい?への答え
最初の一歩としておすすめしたいのは、いま履いているスニーカーのサイズをメモして、リーガルの取扱店に足を運ぶことです。そこで足長と足囲を測ってもらい、EEとEEEを両方履き比べてみてください。数字がわかった時点で、通販でモデルを選ぶときの精度も上がります。恥ずかしいかどうかを気にするより、自分の足に合う1足を見つけるほうが、履き姿はずっと良くなります。
※価格・仕様は変動します。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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