「ニューバランスの574が気になっているけれど、何cmを買えばいいのかわからない」——売り場でいちばん多い相談がこれです。ネットのレビューを見ると「幅広だからジャストでいい」と書く人がいる一方で、「つま先が当たるから0.5cm上げた」という声もあって、読むほど迷ってしまう。どちらも嘘ではないところが、574のややこしいところです。
結論から言うと、574は足の実寸を起点にして、普段のスニーカーと同じサイズから試すのが基本です。そのうえで、574特有の「幅は余るのに前足部だけ当たる」という当たり方が出た人だけ、0.5cm上げるかインソールで調整する。この順番を逆にして、いきなり大きめを買うと、かかとが浮いて靴擦れの原因になります。
この記事では、ニューバランス公式のサイズ&ウイズガイドの数値を土台に、574のウィズ表記の読み方、足の実寸からサイズを決める手順、996や574 Legacyとの履き比べで出るフィットの差、そして買ったあとにできる調整までを順に整理します。サイズ選びで後悔しないための判断材料を、ひととおり揃えていきます。
・574のサイズ感を「普段どおり」から始めるべき理由と、上げるべき人の見分け方
・ニューバランス公式のウィズ表記(D・2E・4E)の正しい読み方とJPN/US/UK換算
・574・574 Legacy・CM996を並べたときのフィットと価格の違い
・サイズがわずかに合わなかったときに、紐・インソール・靴下で詰める方法
ニューバランス574のサイズ感は「普段どおり」から始めるのが正解

574選びの起点は捨て寸ではなく、自分の足の実寸
574のサイズを決めるとき、最初にやるべきなのは足の実寸を知ることです。理由は単純で、同じ「26.0cm」と書かれたスニーカーでも、ブランドごとに内部の長さが違うから。手持ちの靴のサイズをそのまま当てはめると、その靴が自分に合っていなかった場合、誤差をそのまま引き継ぐことになります。ニューバランスの公式ストアでは、シューズフィッティングとして足長・足囲・アーチの高さ・左右差を計測し、そのデータをもとにシューズを提案するサービスを用意しています。計測ツールは店舗により3Dスキャンやウィズサイジングシステムが使われます。ここまでできる環境があるなら、実寸を測ってから選ぶのがいちばん確実です。
使う場面としては、574が1足目のニューバランスという人ほど効果が大きい。逆に、すでに996や990を履いていて自分のニューバランスでのサイズが決まっている人は、その数字が出発点になります。注意点は、足は夕方にかけてむくむこと。朝の実寸だけで決めると、夕方に前足部が当たる可能性があります。
「574は大きめを買え」と言われがちな本当の理由
ネット上で「574は0.5cm上げたほうがいい」という意見が目立つのは、574のシルエットが丸くぽってりしていて、見た目から「幅に余裕がありそう」と期待して買う人が多いからです。ところが実際に足を入れると、横方向には余裕があるのに、つま先の上下方向が思ったより低い。この落差を「小さい」と受け取って、次はサイズを上げる——という流れで、大きめ推奨の声が積み上がっていきます。
ここで押さえておきたいのは、上げるべきかどうかは足の形で分かれるということ。甲が高い人、指が長い人、厚手の靴下を合わせたい人は0.5cm上げるとラクになります。一方、甲が低めで足幅が標準的な人が0.5cm上げると、今度はかかとが前後に動いて歩くたびに靴が付いてこない。同じモデルでも正解が割れるので、「みんなが上げているから」という理由だけで上げないでください。
まず押さえたい574の基本スペックと現在の価格
574はニューバランスの500番台に属するモデルで、80年代に誕生したオフロードシューズ「576」のDNAを引き継いで90年代に登場しました。アッパーはスエードとメッシュのコンビネーション、ミッドソールには衝撃吸収性に優れたEVA素材を頑丈なポリウレタン素材に封入したENCAP構造が入っています。この「スエード+メッシュ」という組み合わせが、履き始めから足なじみがよいと言われる理由のひとつです。
ユニセックスのU574はサイズ展開が22.0〜30.0cm、ウィズはDで、価格は13,970円。生産終了の情報はなく、公式通販でもABC-MARTでも現行ラインナップとして扱われています。ただし価格は動きます。ニューバランスジャパンは2025年1月9日に一部品番の価格改定を実施し、ML574EVWをはじめとする4品番が10,900円から11,800円へ改定されました。理由は「生産コストの高騰が避けられず、原材料費の高騰もあいまって」と公式に説明されています。古い記事の価格をそのまま信じないほうがいい、という意味でも覚えておきたい事実です。
| サイズ展開 | 22.0〜30.0cm(ユニセックス U574) |
| ワイズ(足幅) | D |
| アッパー | スエードとメッシュのコンビネーション |
| ミッドソール | ENCAP(EVAをポリウレタンで封入した構造) |
| 価格 | 13,970円 |
幅は余るのにつま先が当たる|574の窮屈さの正体
ぽってり見えるのに、前足部はタイトに感じる
574を履いて最初に驚くのが、見た目の丸さとフィットのギャップです。アウトソールとミッドソールにボリュームがあるので外から見ると幅広に見えますが、足が入る内部の前足部は、見た目ほど広くありません。とくに親指の付け根から小指の付け根にかけての一番太い部分——足囲——が大きい人は、ここで圧迫を感じます。
この構造は使いどころもはっきりしていて、街歩きや通勤のようにフラットな路面を長く歩く場面では、ホールドされている感覚が安定につながります。足が靴の中で泳がないぶん、ソールの厚みがそのまま効く。一方でデメリットもあって、足がむくみやすい夕方や、長時間立ちっぱなしの日には、その締まりが窮屈さに変わります。夕方に試着したときにちょうどよいと感じるサイズを選ぶと、この振れ幅を吸収しやすくなります。
甲が高い人が感じる圧迫は、幅ではなく高さの問題
「幅がきつい」と言う人の相談を分解していくと、実は足幅ではなく甲の高さが原因、というケースがよくあります。574はシューレースのアイレット(紐穴)が甲の上に並ぶ標準的な構造ですが、甲が高いと紐を締める前の時点でアッパーが持ち上がり、甲の一点に圧が集中します。この状態でサイズだけ上げても、長さが余るばかりで甲の圧迫は残ります。
対策としては、紐を通す位置と締め方を変えるほうが早い。足首側の2〜3段だけをしっかり締め、甲の真上にあたる段はゆるめに通すと、圧が分散します。注意したいのは、ゆるめすぎると今度はかかとが抜けること。かかとをしっかり合わせてから足首側を締める、という順番だけは守ってください。ニューバランスの公式ストアのフィッティングでも、かかとを合わせた着用と紐の結び方は手順のひとつとして組み込まれています。
【失敗例1】幅広と聞いて0.5cm上げ、かかとが抜けた
574でいちばん多い失敗が、レビューを鵜呑みにして最初から0.5cm上げてしまうパターンです。普段26.0cmの人が「574は小さめらしい」と読んで26.5cmを購入。店頭で履いた瞬間はゆとりがあって快適に感じるのですが、実際に歩き出すと、かかとが一歩ごとに浮く。すると足は無意識に前へ滑り、結局つま先が当たるという、上げた意味が消える結果になります。
原因は、574の窮屈さが「長さ不足」ではなく「前足部の高さと足囲」に由来しているのに、長さで解決しようとしたこと。対策は2段階で、まず普段と同じサイズを試し、前足部の当たりだけが問題なら、紐の締め方かインソールの薄型化で対応する。それでも指先が完全に当たるなら0.5cm上げ、上げたぶんは厚手の靴下か厚みのあるインソールでかかとの浮きを抑える。この順番を守るだけで、サイズ選びの失敗はかなり減ります。
574は「つま先が当たる=サイズが小さい」とは限りません。かかとを靴の後ろにぴったり合わせた状態で、指先に余裕があるかを先に確認してください。かかとが合っていない状態での「きつい」は、サイズではなく履き方の問題です。
DとBしかない?574のウィズ表記を正しく読み解く

用語チェック:ウィズは足の「囲み」を表す規格
ニューバランスのサイズ表記に出てくるD・2E・4Eといった記号は、足の長さではなく足囲——足の一番太い部分をぐるりと回った寸法——の規格です。公式のサイズ&ウイズガイドでは「0.5cm刻みの足長に対して、ウィズはやや細いB・Dから超ワイドな4E・6E(G)までの4タイプで展開」し、「シューズに応じて2〜3種類用意したウィズから、足長とともに最良のフィット性をセレクトできる」と説明されています。
つまりウィズは、同じcmの中で幅方向のバリエーションを持たせる仕組み。使いどころは明確で、足長は合っているのに横が当たる、あるいは横がスカスカで足が泳ぐ、という人ほど効果があります。注意点は、すべてのモデルが全ウィズを持っているわけではないこと。ウォーキングラインには4Eまで揃うモデルがある一方、ライフスタイル系のモデルは選択肢が絞られます。
574が展開するウィズはDが中心
574について言えば、日本で流通する主力品番のウィズはDです。ユニセックスのU574はD、574 HISTORY CLASS PACKのような別注カラーも「ウィズ/サイズ:D」で展開されてきました。つまり、574は「幅で選ぶモデル」ではなく「長さで合わせるモデル」だと考えたほうが、売り場での判断が早くなります。
幅にどうしても余裕が必要な場合の選択肢は2つ。ひとつは、574の中で0.5cm上げて幅方向の余裕も同時に稼ぐ方法。ただしこれは前述のとおりかかとの浮きとセットなので、インソールでの調整が前提になります。もうひとつは、より幅の広いウィズを展開しているウォーキングラインなど、別のモデルに切り替える方法です。デメリットは見た目の系統が変わること。574の丸いシルエットが目的で買うなら、前者で調整するほうが目的に合います。
ウィズ=足囲のサイズ規格。ニューバランス公式の定義では、メンズ/ユニセックスはD=やや細い/2E=標準/4E=幅広/6E(G)=超ワイド、ウィメンズはB=やや細い/D=標準/2E=幅広/4E=超ワイド。同じ「D」でも、メンズとウィメンズでは意味する位置づけが違います。
実は「D=細い」はメンズの話。ウィメンズでは標準
ここが574のサイズ感でいちばん誤解されているポイントです。「574はDだから細い」という説明をよく見かけますが、それが当てはまるのはメンズ/ユニセックスの基準で見たときだけ。ニューバランス公式のウィズサイズチャートでは、ウィメンズのDは「標準」と定義されています。同じ記号なのに、メンズでは細め、ウィメンズでは標準なのです。
これが実務でどう効くかというと、レディースの574を検討している人が「Dは細いらしい」という男性向けの情報を読んで不安になり、必要のないサイズアップをしてしまう、という取り違えが起きます。ウィメンズのWL574を見ている人にとって、Dは細い側ではありません。逆に、メンズでユニセックスのU574を見ている人は、Dが自分にとって細めの設定だと理解したうえで、当たり方を確認する。この読み分けができるだけで、サイズ選びの精度は上がります。注意点は、公式の定義はあくまで幅方向の目安であって、甲の高さは別問題だということです。
普段25.5cmの人は何を選ぶ?足の実寸から逆算する手順
家でできる足長の測り方
特別な道具は要りません。A4の紙を壁につけて置き、かかとを壁に当てて紙の上に立ち、いちばん長い指の先に印をつけて、壁から印までを定規で測る。これが足長です。ポイントは3つあって、必ず立って体重をかけた状態で測ること、左右の両方を測って大きいほうを採用すること、そして夕方に測ること。足は日中の活動でむくむので、朝と夕方では数字が変わります。
この実寸が出れば、574のサイズは一気に決めやすくなります。逆に、この工程を飛ばして「なんとなく26.0cm」で買うと、当たったときに原因が長さなのか幅なのか高さなのか切り分けられません。注意点は、紙が滑ると数字がずれること。紙をテープで軽く固定してから測ってください。

実寸から574のサイズを決める3ステップ
手順はこうです。①実寸に対して、指先に1.0cm前後の余裕(捨て寸)が残るサイズを基準にする。実寸25.0cmなら26.0cmが起点です。②その基準サイズで、かかとを合わせた状態で立ち、親指と小指の付け根が当たらないかを確認する。③当たる場合は、まず紐をゆるめて解消するか試し、それでも当たるなら0.5cm上げる。ここまでやって初めてサイズアップの判断をします。
574で言えば、普段25.5cmのスニーカーを履いている人の多くは、574でも25.5cmが起点になります。使い分けの目安として、薄手の靴下で通年履くなら基準サイズ、秋冬に厚手のウールソックスを合わせたいなら0.5cm上げ、という考え方がわかりやすい。注意点は、通販で0.5cm上げを買う場合、返品交換の条件を先に確認しておくこと。上げた結果かかとが浮いたときの逃げ道がなくなります。
US・UK表記への換算を先に覚えておく
574は海外通販や並行輸入でも買えるモデルなので、cm以外の表記を読めるようにしておくと事故が減ります。ニューバランス公式のメンズ/ユニセックスのサイズチャートでは、25.5cmがUS 7.5/UK 7/EU 40.5、26.0cmがUS 8/UK 7.5/EU 41.5、26.5cmがUS 8.5/UK 8/EU 42、27.0cmがUS 9/UK 8.5/EU 42.5、27.5cmがUS 9.5/UK 9/EU 43です。ウィメンズは基準が別で、23.0cmがUS 6/UK 4/EU 36.5、23.5cmがUS 6.5/UK 4.5/EU 37、24.0cmがUS 7/UK 5/EU 37.5となります。
注意したいのは、メンズ/ユニセックスのチャートは29.0cmの次が30.0cmで、29.5cmが存在しないこと。また、ウィメンズのチャートは21.0〜26.5cmの範囲です。同じ「US 7」でもメンズとウィメンズで対応するcmが違うので、どちらのチャートを見ているかを必ず確認してください。詳細はニューバランス公式のシューズサイズ&ウイズ ガイドで確認できます。
| 足の状態・履き方 | 574で選ぶサイズ | 補足 |
|---|---|---|
| 甲・幅とも標準/薄手の靴下 | 普段と同じサイズ | まずここから試す |
| 甲が高い/足囲が大きい | 同サイズ+紐の締め方で調整 | 解消しなければ0.5cm上げ |
| 厚手のウールソックスを履く | 0.5cm上げ | 薄手の日はインソールで調整 |
| かかとが小さく抜けやすい | 普段と同じサイズ | 上げるとかかと浮きが悪化する |
迷ったら公式ストアのフィッティングを使う
自分で判断しきれないときの最短ルートが、ニューバランスのオフィシャルストアとファクトリーストアで受けられるシューズフィッティングです。公式サイトの説明では、ヒアリング→計測→シューズ提案→インソールでのサイズ確認→かかとを合わせた着用と紐の結び方→店内を歩いてのフィット確認、という流れで進みます。計測項目は足長・足囲・アーチの高さ・左右差です。
ここで得られるのは「あなたの足はこのcm・この足囲」という数字なので、574に限らずその後のスニーカー選び全部に使えます。使うべき場面は、左右のサイズ差が大きいと感じている人、幅が当たる原因を特定したい人、そしてこれまで靴選びで何度も外している人。注意点は、店舗によって使用するツールが3Dスキャンかウィズサイジングシステムかで違うことと、混雑時は待ちが出ることです。詳細はニューバランス公式のシューズフィッティング案内を確認してください。
996・574 Legacyと履き比べてわかるサイズ感の差
574と996、細いのはどっちか
574と996はどちらもウィズDですが、履いた印象はかなり違います。996は細身でシャープなラストで、足の輪郭に沿うように絞られている。574は前足部にボリュームがあり、丸みのあるシルエットです。同じDでも、996のほうがタイトに感じる人が多いのはこの形状差によるものです。
選び分けの基準はシンプルで、細身のパンツやきれいめのコーデに合わせたいなら996、デニムやワイドパンツ、カジュアル寄りの服装なら574。サイズについては、両方ともまず普段のサイズから試すのが基本ですが、996で当たりを感じた人は574でも同じ0.5cm上げが必要とは限りません。前足部の当たり方が違うからです。価格差も判断材料で、574が13,970円、CM996が16,940円。同じニューバランスの定番でも価格帯が一段違います。デメリットとして、996はソールが軽量なぶん、574ほどの厚みのある接地感は得られません。
| 項目 | 574(U574) | 574 Legacy | CM996 |
|---|---|---|---|
| シルエット | 丸みがありボリューム感 | 574+フレアソール | 細身でシャープ |
| ワイズ(足幅) | D | 574の派生(ユニセックス) | D |
| アッパー | スエード+メッシュ | スエード+メッシュ | スエード中心 |
| ミッドソール | ENCAP | C-CAP | 軽量重視 |
| 価格 | 13,970円 | 15,950円程度(変動あり) | 16,940円 |
574 Legacyはソールが変わるとフィットも変わる
574 Legacy(U574LG)は、574を現代的にアップデートした派生モデルです。990v2由来のNロゴとフレアソールを取り入れ、アッパーはスエードとメッシュ、ミッドソールはC-CAPという構成。見た目は574の系譜そのものですが、ソール形状が広がっているぶん、足を置いたときの安定感と、横から見たときのボリュームが変わります。
サイズ選びの観点では、574で決めたサイズがそのまま使えることが多い一方、ソールの返りが違うので、歩いたときのかかとの追従感は同じではありません。574で「ちょうどいい」だった人がLegacyでわずかに緩く感じる、という声もあるので、可能なら試着してから決めたいところ。価格は正規販売店の通常価格で15,950円程度ですが、セール時の掲載が多く変動があります。デメリットは、574本体より選べるカラーが少ないこと、そしてソールにボリュームがあるぶん、細身のパンツとは合わせ方を選ぶことです。
ウィメンズのWL574という選択肢
574にはウィメンズ専用ラストのWL574もあります。ユニセックスのU574を小さいサイズで選ぶのとは、フィットの考え方が変わる点が重要です。ウィメンズのラストはかかとが細めに作られていることが多く、かかとが抜けやすいと感じている人にとっては、こちらのほうが合う可能性があります。
価格は正規販売店の通常価格で12,980円程度。サイズは正規販売店で22.5〜24.5cmの在庫掲載が確認できました。ウィズの読み方はここでも大事で、公式定義ではウィメンズのDは「標準」です。メンズ向けの「Dは細い」という説明をそのまま持ち込まないでください。注意点は、カラー展開がユニセックスとは別枠なので、狙った色がWL574にないこともあること。その場合はU574で小さいサイズを探すことになり、かかとのフィットは自分で確かめる必要があります。

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ニューバランス574のサイズ感でつまずく人の共通点
【失敗例2】US表記のまま買って1cm大きかった
海外通販や並行輸入で574を買った人に起きやすい失敗です。普段26.0cmの人が、なんとなく「US 9くらいだろう」と考えてUS 9を注文する。ところが公式のメンズ/ユニセックスチャートではUS 9は27.0cmで、1.0cm大きい靴が届きます。1.0cm違うと、かかとは確実に浮き、インソールを足しても解決しません。
原因は、cmとUSの対応を記憶で埋めたこと。対策は、注文前に必ず公式のサイズチャートで、自分が欲しいcmに対応するUS表記を確認することです。前述のとおり26.0cmはUS 8、26.5cmはUS 8.5、27.0cmはUS 9。1段ずれるだけで0.5cm動きます。加えて、並行輸入品は返品条件が厳しいことが多いので、サイズ違いのリスクは価格差だけで判断しないほうが賢明です。
ウィメンズとユニセックスのチャートを混ぜてしまう
もうひとつ多いのが、ウィメンズとメンズ/ユニセックスのサイズチャートを混同するケースです。公式チャートでは、ウィメンズの24.0cmがUS 7、メンズ/ユニセックスの24.0cmがUS 6。同じ24.0cmでもUS表記が1つ違います。逆に言えば、同じ「US 7」がウィメンズでは24.0cm、メンズ/ユニセックスでは25.0cmを指すということです。
574はユニセックスのU574とウィメンズのWL574が併存しているので、この取り違えが起きやすい。対策はシンプルで、商品ページの品番を先に見て、Uで始まるのかWで始まるのかを確認してから、対応するチャートを開く。注意点として、ショッピングモールの検索結果ページはメンズとウィメンズが混在して表示されるので、モデル名だけで判断せず品番で確認する習慣をつけてください。
セール品で妥協したサイズは、あとから効いてくる
574は値引き対象になりやすいモデルです。ただ、狙っていたサイズが売り切れていて、残っている0.5cm違いを「まあ入るだろう」と買ってしまうと、その差は毎日の履き心地に響きます。小さいほうを選べばつま先が当たり、大きいほうを選べばかかとが浮く。どちらも歩き方に影響します。
判断の基準を持っておくと迷いません。大きい側の0.5cm差なら、厚手の靴下やインソールで埋められる余地があるので許容範囲。小さい側の0.5cm差は、574の前足部が広い設計ではない以上、あとから広げる手段が限られるので避ける。この非対称性は覚えておく価値があります。なお価格は改定されることがあり、ニューバランスジャパンは2025年1月9日にML574EVWなど4品番を10,900円から11,800円へ改定しています。セール価格が魅力的に見えても、サイズを妥協する理由にはなりません。
買ったあとに詰められる4つの調整
靴紐の通し方で甲の圧迫を逃がす
サイズはこれで正しいはずなのに甲が当たる、という場合の第一手が紐です。手順は①いったん全部ゆるめる、②かかとを地面にトントンと当てて足を靴の後ろに寄せる、③足首側の上2段をしっかり締める、④甲の真上にあたる段はゆるめに通す、の4ステップ。これで圧の分布が変わります。
効果が出やすいのは、甲が高い人と、夕方にむくみやすい人。デメリットは、ゆるめた段の分だけホールドが落ちるので、走る用途には向かないことです。574はライフスタイル向けのモデルなので日常使いなら問題ありませんが、運動に使うつもりならホールド重視の締め方に戻してください。なお公式ストアのフィッティングでも、シューレースの結び方は提案内容に含まれています。
インソールで0.5cm分の余りを埋める
0.5cm上げて買ったけれど、いざ履くとかかとが浮く——というときの解決策がインソールです。もともと入っている中敷きの上に薄手のインソールを重ねるか、厚みのあるものに入れ替えることで、足が沈み込む深さが変わり、実質的に内部が浅くなります。結果としてかかとのホールドが戻ります。
使いどころは、通販で返品ができないケースや、狙ったカラーが0.5cm上のサイズしか残っていなかったケース。逆に、小さい側で買ってしまったときにインソールを足すと、当たりが強くなるだけなので使えません。注意点は、厚みを足すと甲が近くなること。甲の圧迫が元々ある人は、インソールを厚くする前に紐の調整を試してください。
靴下の厚みは季節で変える前提で選ぶ
スニーカーのサイズ選びで見落とされがちなのが、靴下の厚み差です。夏の薄手のソックスと、冬のウールソックスでは、足の周囲に入る厚みが変わります。574を通年で履くつもりなら、どちらの季節を基準にサイズを決めるかを先に決めてください。
おすすめの決め方は、厚手を履く季節を基準にサイズを取り、薄手の季節はインソールか厚手の中敷きで詰める方法。逆にすると、冬に足が入らないという事態になります。デメリットは、厚手基準にすると夏場に微妙な緩さが出ること。ただしこれはインソールで解決できる範囲なので、詰められる方向に振っておくほうが安全です。左右差がある人は、大きいほうの足に合わせて、小さいほうを中敷きで詰めます。
スエードのケアは、型崩れ対策にもなる
574のアッパーはスエードとメッシュのコンビネーションです。スエード部分は水と摩擦に弱く、汚れが染み込むと硬くなり、履き口や甲の当たり方が変わってきます。つまりケアは見た目のためだけでなく、買ったときのフィットを保つための作業でもある、ということです。
やることは多くありません。履いたあとに専用のブラシで毛並みに沿ってホコリを落とし、履かない日はシューキーパーか丸めた紙で形を保つ。雨に濡れた日は陰干しで乾かしてからブラッシングする。この3つで、前足部の型崩れはかなり抑えられます。注意点は、濡れたまま強くこすると毛が寝てしまうこと、そして乾燥機やドライヤーの熱を当てると接着部にダメージが出ることです。時間はかかっても自然乾燥を選んでください。

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574で「もう少し余裕がほしい」と感じたときの優先順位は、①紐の締め方を変える → ②インソールを薄いものに替える → ③靴下の厚みを見直す → ④それでもダメなら0.5cm上げる、の順です。サイズ変更を最後に置くのがコツ。上げたぶんのかかと浮きは、別の対処が必要になるからです。
まとめ:574のサイズ感は実寸・ウィズ・つま先の当たりで決まる
574のサイズ感が語る人によってバラバラに見えるのは、「幅は余るのにつま先が当たる」という独特の当たり方を、それぞれが自分の足の形で解釈しているからです。だから他人のレビューをそのまま当てはめても噛み合わない。最初の一歩として、今日の夕方に紙と定規で足長を測ってみてください。実寸という基準がひとつあるだけで、13,970円の買い物の精度が変わります。判断に迷うなら、ニューバランスのオフィシャルストアで足長・足囲・アーチの高さを計測してもらうのが確実です。
※価格・サイズ展開・在庫状況は変動します。購入前に公式サイトまたは正規販売店で最新情報をご確認ください。

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