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ソウル旅行の買い物リストに「コンバース」と書いてある人は多いはずです。日本の店では見かけない厚底や、ヒールパッチの形が違うチャックテイラー。SNSでは「韓国限定コンバース」と呼ばれ、明洞の店内で撮った写真が毎日のように流れてきます。
ただ、この呼び名には最初に整理しておきたい誤解があります。あれは韓国だけで売っている靴ではありません。世界中で売られていて、日本でだけ正規に売られていないコンバースです。理由は品薄でもプレミアでもなく、日本と韓国で「コンバース」という商標を持っている会社が別だから。ここを押さえると、価格の見方も、サイズの読み方も、持ち帰りのリスクの考え方も一気に整理できます。
この記事では、韓国コンバース公式オンラインストアに載っている現行モデルの価格とサイズ展開を実際の商品ページから拾い、日本のコンバース公式の価格と並べて比較します。そのうえで、税関とコンバースジャパンが公式に何と言っているかを一次情報で確認し、最後に「日本で正規に買える近いモデル」を価格順に紹介します。
・韓国コンバース公式ストアの現行モデルと実際の価格(ウォン建て・商品ページ実値)
・mm表記のサイズをcmに読み替えるときの落とし穴と、モデル別の刻みの違い
・日本に持ち帰れるのかどうか、税関とコンバースジャパンの公式見解
・日本で正規に買える「近いモデル」を7,700円から価格順で比較
「韓国限定コンバース」の正体は、日本だけが売っていないコンバース

日本と韓国では、コンバースを売っている会社が違う
結論から言うと、韓国で売られているコンバースと日本で売られているコンバースは、別の会社が企画・販売しています。日本国内の商標権はコンバースジャパン(伊藤忠商事系)が持ち、米国と韓国を含む海外はナイキ傘下のConverse Inc.の系列が扱っています。コンバースジャパンは公式サイトの案内で、日本国内の商標権者から許諾を得ていない海外のCONVERSE商品は商標権侵害に該当する、とはっきり書いています。
この構造がわかると、韓国の店頭に日本で見たことのないモデルが並んでいる理由が腑に落ちます。韓国の店に置いてあるのは「韓国向けの特別品」ではなく、世界標準のコンバースです。逆に日本の店に並ぶオールスターは、日本向けに独自に企画されたラインです。どちらが本物という話ではなく、同じ名前で走っている別の系統が2本あると考えるのが正確です。
注意点として、この違いは見た目の話にとどまりません。後半で詳しく触れますが、海外系のコンバースを日本に持ち込むことは商標権の問題に直結します。買う前に知っておかないと、空港で困ることになります。
コンバースジャパン=日本国内でCONVERSE商標の権利を持つ会社。Converse Inc.=米国の権利者でナイキ傘下。両社に資本関係も提携関係もなく、同じ「CONVERSE」の名前で別々の商品を作っています。韓国公式ストア(converse.co.kr)が扱うのは後者の系統です。
「限定」ではなく「日本未発売」と言い換えると迷わない
検索で「韓国限定」と付くモデルの多くは、韓国だけの限定品ではありません。たとえば厚底のランスターハイクやランスタークラッシュは、米国でも欧州でも売られている定番ラインです。日本のコンバース公式ストアに並んでいないだけで、韓国に行くと当たり前の顔で棚にあります。
言い換えの効用は実務的です。「限定」と思っていると、買い逃したら二度と手に入らない気がして焦ります。「日本未発売」と捉えれば、韓国以外の旅行先でも同じものが買えるとわかり、無理な数を買い込む動機が消えます。持ち帰りのリスクを考えるうえで、この落ち着きは効いてきます。
一方で、本当に限定色・限定コラボが存在するのも事実です。韓国公式ストアには発売日と発売時刻が指定された商品があり、たとえばチャック70 ホワイトは2026年7月10日 11時発売と商品ページに明記されていました。狙いのカラーがあるなら、渡航前に公式サイトの発売スケジュールを見ておくと空振りが減ります。
韓国公式ストアの価格帯は69,000ウォンから始まる
価格の全体像を先に掴んでおくと、店頭で迷いません。韓国公式ストアのベーシックライン、チャックテイラー オールスター キャンバス(チャックテイラー オールスター キャンバス)は、ローカットが69,000ウォン、ハイカットが75,000ウォンです。ここが下限で、そこから上に厚底や上位モデルが積み上がっていきます。
上限側を見ると、チャック70 ブラックは145,000ウォン、厚底のランスタークラッシュ クリンクルレザー ブラックは169,000ウォンです。定番のキャンバスと比べると倍以上の開きがあり、「韓国だから全部安い」という前提で行くと予算感を外します。安いのはベーシックライン、話題の厚底やチャック70は日本のオールスターより高い、というのが実際の並びです。
妥協点も先に書いておきます。韓国公式ストアのベーシックラインは、素材が表地 綿100%、裏地 ポリエステル100%、アウトソール ゴム100%という構成で、価格なりのシンプルな仕様です。日本の上位ラインのような凝ったインソールや素材は入っていません。「安いから買う」のか「日本にない形だから買う」のか、目的をはっきりさせてから店に入るのがおすすめです。
チャック70が韓国で人気な理由と、日本のオールスターとの違い
チャック70 ホワイトは129,000ウォン、サイズは10mm刻み
韓国でいちばん名前が挙がるのがチャック70です。韓国公式ストアのチャック70 ホワイトはローカットで129,000ウォン、商品コードはA20011Cでした。素材は表地 綿100%、裏地 綿100%、アウトソール ゴム100%。裏地までコットンなのが、ポリエステル裏地のベーシックラインとの違いです。
選ぶうえで見落としやすいのがサイズ展開です。チャック70 ホワイトの選択肢は220・230・240・250・260・270・280・290mmで、10mm刻みしかありません。つまりハーフサイズが存在せず、普段24.5cmを履いている人は240mmか250mmのどちらかに寄せる必要があります。これは在庫切れではなく、この商品の展開そのものです。
使いどころとしては、細身のパンツにも合わせやすいローカットで、白のキャンバスなので合わせる色を選びません。ただし裏地までコットンということは、汗を吸って乾きにくいという裏返しでもあります。夏場に素足で履き続けるなら、インソールを別に用意するか、洗える体制を先に整えておくと長持ちします。
ブラックが145,000ウォンと高いのはなぜか
同じチャック70でも、チャック70 ブラックは145,000ウォンです。商品コードはA20013C、サイズ展開はホワイトと同じ220・230・240・250・260・270・280・290mmで、素材表記も表地 綿100%、裏地 綿100%、アウトソール ゴム100%と共通でした。素材表記が同じでも価格が違う、という点は店頭で戸惑いやすいところです。
コンバースの価格は、素材だけでなく染色や生地の仕上げ、カットの高さ、シーズン企画かどうかでも動きます。同じ名前のモデルでもカラー単位で値付けが変わるのは、韓国に限らず日本の公式ストアでも同じです。日本のCANVAS ALL STAR J HIも、カラーによって16,500円のものと17,050円のものが並んでいます。
買うときの判断としては、「黒が高いから割高」と考えるより、「黒は在庫が動きやすく、サイズが残っていたら押さえる価値がある」と見るほうが実利的です。ただし黒のキャンバスは白より汚れは目立たない代わり、色落ちや白いソールとのコントラストが経年で崩れやすい面があります。ソールの白を保ちたいなら、履き始めから汚れを落とす習慣を作っておくと差が出ます。
日本で近いのはALL STAR LGCY、13,200円
「チャック70が欲しいけれど日本で買いたい」という人に向けて、コンバースジャパンが用意しているのがALL STAR LGCYです。公式ストアの価格はHIが13,200円、OXが12,650円。サイズ展開は22.0〜30.0cm(US表記で3〜11.5)と広く、韓国のチャック70にはないハーフサイズもきちんと並びます。
LGCYは1970年代のディテールを踏襲したコンバースジャパンのフラッグシップという位置づけで、シュータンやヒールパッチの意匠、ソールのラインなどにその時代の空気が入っています。素材違いのスエードやレザー仕様には14,300円のものもあり、同じ名前の中でも幅があります。
正直に言えば、チャック70とLGCYは同じ靴ではありません。木型も作りも別会社のものです。ただ、サイズがcm表記で選べて、修理や交換の窓口が国内にあって、持ち帰りのリスクがゼロという条件は、日常的に履く靴としては大きな利点です。旅行の荷物を減らしたい人ほど、この選択肢は検討する価値があります。
| 項目 | チャック70 ホワイト(韓国) | ALL STAR LGCY HI(日本) | チャックテイラー オールスター キャンバス ロー(韓国) |
|---|---|---|---|
| 公式価格 | 129,000ウォン | 13,200円 | 69,000ウォン |
| サイズ表記 | mm表記 | cm+US表記 | mm表記 |
| サイズ展開 | 220〜290mm(10mm刻み) | 22.0〜30.0cm | 220〜290mm(5mm刻み) |
| 裏地 | 綿100% | 公式ページに素材表記の記載なし | ポリエステル100% |
| 日本への持ち帰り | 輸入差止の対象 | 国内正規品なので問題なし | 輸入差止の対象 |
失敗パターン①:ヒールパッチの星だけを見て選ぶと外す
韓国コンバースの見分け方として広まっているのが「ヒールパッチに星が3つ並んでいればチャック70」という覚え方です。これ自体は間違っていませんが、これだけを頼りにすると失敗します。韓国公式ストアの棚には、チャック70とベーシックラインのチャックテイラーが同じ什器に並んでいて、価格差は倍近くあるからです。
実際に起きやすいのは、限られた滞在時間の中でヒールパッチだけ確認して即決し、帰国後に品番を調べたら69,000ウォンのベーシックラインだった、という取り違えです。逆のパターンもあります。安く買えたつもりが145,000ウォンのチャック70で、当初の予算を大きく超えていたというケースです。
対策はシンプルで、タグの商品コードを見ることです。チャック70 ホワイトならA20011C、チャック70 ブラックならA20013C、ベーシックラインのハイカットはA18096C、ローカットはA18101Cというように、公式ストアの商品ページには必ずコードが載っています。渡航前にスクリーンショットを撮っておけば、店頭で数字を照合するだけで済みます。ヒールパッチは補助的な手がかりと考えるのが安全です。

コンバースを買おうとして、サイズ表の前で手が止まった経験はありませんか。「普段は26.5cmだけど、コンバースは0.5cm上げたほうがいいと聞いた」「でも大きす…
厚底が目当てなら見るべきは3ライン。価格とサイズ展開で選ぶ

ランスターハイク ホワイトは115,000ウォン、サイズは220〜300mm
韓国で厚底コンバースを探すなら、まず名前を覚えたいのがランスターハイク(ランスターハイク)です。韓国公式ストアのランスターハイク ホワイトは115,000ウォン、商品コードは166799C。素材は表地 綿100%、裏地 綿100%です。
このモデルを推す最大の理由はサイズ展開の広さです。220・225・230・235・240・245・250・255・260・265・270・275・280・285・290・295・300mmと、5mm刻みで300mmまで並びます。厚底というとレディース向けの展開しかないモデルが多いなか、足の大きい人でも選べるのは実用面で大きい差です。
合わせ方としては、ソールが波打つ独特の形なので、裾がソールにかかる長さのパンツより、足首が見える丈のほうが形が生きます。注意点は重さと歩き方で、ソールが厚い分だけ足を上げる量が増えます。一日中歩き回る旅行の初日にいきなり下ろすのは避けて、履き慣らしてから本番に使うのが無難です。
| サイズ展開 | 220〜300mm(5mm刻み) |
| 素材 | 表地 綿100%/裏地 綿100% |
| 商品コード | 166799C |
| 韓国公式価格 | 115,000ウォン |
ランスタークラッシュ ブラックは149,000ウォン、ソールの作りが違う
もう一段ボリュームのある厚底がランスタークラッシュ(ランスタークラッシュ)です。韓国公式ストアのランスタークラッシュ ブラックは149,000ウォン、商品コードはA18465C。素材は表地 綿100%、裏地 ポリエステル100%、アウトソール ゴム100%で、ソールはモールドフォームミッドソールと分節型ラバーアウトソールの組み合わせと記載されています。
ランスターハイクとの違いは、ソールの見た目と分厚さです。クラッシュのほうが塊感があり、足元に重心を置いたコーディネートに向きます。素材違いのランスタークラッシュ クリンクルレザー ブラックは169,000ウォンで、キャンバスではなくシワ加工のレザー調に切り替わります。
選ぶうえでの注意はサイズ展開です。クラッシュ ブラックは220〜280mmの5mm刻みで、300mmまで並ぶハイクより上限が低くなります。足が大きい人はまず在庫よりサイズ展開そのものを確認してください。また、ソールが厚く重量が増えるモデル全般に言えることですが、階段の多い街を歩く日には向き不向きが出ます。
チャックテイラー オールスター リフトは85,000ウォンから、ただし250mmまで
「厚底は欲しいが、あそこまでゴツいのは避けたい」という人に合うのがチャックテイラー オールスター リフト(チャックテイラー オールスター リフト)です。韓国公式ストアのリフト キャンバスは85,000ウォン、サイドにジッパーが付くリフト ジッパーズ ブラックは99,000ウォンでした。厚底ラインの中では価格が抑えられています。
見た目は定番のチャックテイラーのソールを持ち上げただけに近く、普段のオールスターの延長で履けるのが持ち味です。リフト ジッパーズ ブラックの素材は表地 綿100%、裏地 ポリエステル100%、アウトソール ゴム100%、製造国はベトナムと商品ページに記載されていました。
ここで一番大事な注意点を書きます。リフト ジッパーズ ブラックのサイズ展開は220・225・230・235・240・245・250mmで、250mmが上限です。つまりメンズサイズの選択肢が事実上ありません。厚底のチャックテイラーを男性が探している場合、リフトではなくランスターハイクやランスタークラッシュを見るほうが現実的です。この情報は店頭でサイズを聞いてから判明することが多く、時間の無駄になりがちなので先に把握しておく価値があります。
サイズが大きめ・とにかく厚底が欲しい → ランスターハイク ホワイト(115,000ウォン/220〜300mm)。ボリューム重視で黒がいい → ランスタークラッシュ ブラック(149,000ウォン/220〜280mm)。普段のオールスターの延長で少しだけ上げたい → チャックテイラー オールスター リフト キャンバス(85,000ウォン/250mmまで)。
mm表記のサイズをcmに読み替えるとき、つまずくのはここ
240は24.0cm。ここまでは単純
韓国のサイズ表記はmmです。日本のcm表記から小数点を外した数字がそのまま並ぶと考えれば大きくは外しません。220=22.0cm、230=23.0cm、240=24.0cm、250=25.0cm、260=26.0cm、270=27.0cm、280=28.0cm、290=29.0cm、300=30.0cmです。ハーフサイズも同じ理屈で、225=22.5cm、235=23.5cm、245=24.5cm、255=25.5cm、265=26.5cm、275=27.5cm、285=28.5cmになります。
ここまでは計算というより読み替えなので、電卓は要りません。問題はこの先です。表記が読めることと、その数字を選べば合うことは別だからです。表記されている数字は足の実寸ではなく、そのモデルのサイズ名でしかありません。
実務的には、韓国公式ストアの商品ページを見て「自分の普段のcmに相当するmmが、そのモデルの展開に存在するか」を先に確認するのが最短です。存在しなければ、その時点でそのモデルは候補から外れます。店頭で在庫を探し回る前に、この一手間で候補を絞れます。
モデルによって刻みが違う。10mm刻みは選択肢が半分
同じ韓国公式ストアの中でも、サイズの刻みはモデルによって違います。チャック70 ホワイトとチャック70 ブラックは220・230・240・250・260・270・280・290mmという10mm刻み。一方、ランスターハイク ホワイトとチャックテイラー オールスター キャンバスは5mm刻みです。
この差は選択肢の数に直結します。10mm刻みということは、日本でいうハーフサイズが存在しないということです。普段24.5cmや26.5cmを履いている人は、必ず上か下に丸めることになります。ジャストサイズで履きたい人ほど、ここで妥協を迫られます。
対処としては、厚手の靴下を前提に上に丸めるか、インソールで調整する前提で上に丸めるのが定石です。下に丸めるのは、キャンバスが伸びると言われても指が当たる状態からのスタートになるので、旅行中に履いて歩く予定があるなら避けたほうがいい判断です。どちらにしても、10mm刻みのモデルは「サイズが選べない前提」で臨むのが現実的です。
狙っているモデルのサイズ刻みを、韓国公式ストアの商品ページで先に確認してください。チャック70系は10mm刻みでハーフサイズがなく、チャックテイラー オールスター リフト ジッパーズ ブラックは250mmが上限です。刻みと上限は在庫状況ではなく商品の仕様なので、店を回っても変わりません。
失敗パターン②:US表記だけを見て0.5cmずれる
もうひとつ多いのが、箱やタグのUS表記を頼りにして選び、帰国後にサイズが合わないと気づくパターンです。海外のコンバースはUS表記が大きく印字されていることが多く、mm表記より目に入りやすいのが原因です。
厄介なのは、US表記とcmの対応がモデルによって変わることです。日本のコンバース公式ストアはALL STAR LGCY HIを22.0〜30.0cm(US表記で3〜11.5)、CANVAS ALL STAR COLORS HIを22.0〜29.0cm(US表記で3〜10.5)と並べていて、同じUS表記でも展開の上限や対応するcmがそろっていません。US表記を基準にすると、この差が0.5cmのずれとして表に出ます。
対策は「US表記を無視してmm表記だけを見る」です。韓国公式ストアの商品ページはmm表記で選ばせる作りになっているので、自分の普段のcmを10倍した数字を探せば済みます。店頭でも、店員に伝えるのはUSの数字ではなくmmの数字にしてください。それだけで0.5cmのずれはほぼ防げます。

コンバースを買おうとして、箱やタンの裏の「5H」「6 1/2」という表記で手が止まった経験はありませんか。同じ24.5cmなのにUS5.5とUS6が並んでいたり…
韓国限定コンバースは日本に持ち帰れるのか、公式見解を読む
コンバースジャパンは2011年に輸入差止申立を受理されている
ここが一番大事な部分です。コンバースジャパンは公式サイトの案内ページで、2011年に東京税関が輸入差止申立を受理し、全国の税関でCONVERSEシューズの輸入が差止対象になっていると明記しています。この告知は2022年12月付で掲載されています。
根拠は商標権です。日本国内の商標権者から許諾を得ていない海外のCONVERSE商品は、たとえConverse Inc.が作った正規品であっても、日本の商標権を侵害することになります。米国コンバースと日本のコンバースジャパンに資本関係も提携関係もない以上、海外の正規品であることは日本での適法性を担保しません。
この構造を「偽物だから没収される」と説明している情報を見かけますが、正確ではありません。海外では本物です。ただし日本の商標権の枠組みでは輸入が認められていない、という話です。品質の問題ではなく権利の問題だと理解しておくと、後で説明する税関の運用も飲み込みやすくなります。詳細はコンバースジャパン公式のCONVERSEシューズの輸入に関してで読めます。
税関の公式見解は「個人使用目的でも輸入できない」
税関側の説明も確認しておきます。令和3年5月に改正された商標法・意匠法で、海外の事業者が郵送等で送付する模倣品が商標権・意匠権を侵害する物品に該当することが明確化されました。これを受けて関税法が改正され、令和4年(2022年)10月1日から税関の取締り対象になっています。根拠条文は関税法第69条の11第1項第9号の2です。
税関のQ&Aには、個人で使用する場合であっても、海外の事業者から送付される物品が商標権又は意匠権を侵害する模倣品である場合は輸入できず、税関による没収の対象となる、と書かれています。つまり韓国の通販サイトや代行業者から日本に発送してもらう買い方は、公式の説明のうえで明確に輸入できない側に入ります。
罰則については、輸入者に事業性がなければ対象にはならないとされています。ただし没収されないという意味ではありません。返金についても税関では対応できず、購入した通販サイトに問い合わせるようにと案内されています。詳しくは税関の模倣品の水際取締り強化のページを確認してください。
「履いて帰れば平気」に公式の裏づけはない
ネット上では「箱を捨てて履いて帰れば通る」「1〜2足なら個人使用として見逃される」といった情報が定番のように流れています。ただ、これらを裏づける公式の記載は見つかりません。税関の説明にあるのは、侵害物品と思われる貨物を発見した場合は輸入者に書面で通知して認定手続を行う、という運用の話までです。
実際に通ったという体験談が多いのは事実でしょう。ただ、通った例が積み上がっても、それは「認められている」ことの証明にはなりません。手荷物であっても認定手続の対象になり得る以上、買う側にできるのは、没収されても納得できる金額と数に留めることだけです。129,000ウォンや149,000ウォンの靴を複数足抱えて賭けに出るのは、割に合いません。
もう一点、転売目的での持ち込みは事業性ありと判断される可能性があり、罰則の対象になり得ます。「頼まれたから多めに買う」も、量が増えれば見え方が変わります。自分の1足に留めるという線引きが、結局いちばん安全です。
実は、欲しいのは靴そのものではなく記号かもしれません
意外と知られていないのですが、韓国コンバースの魅力として語られるポイントの多くは、日本のコンバースでも代替が効きます。1970年代のディテールならALL STAR LGCYが同じ方向を向いていますし、厚底ならコンバースジャパンにもプラットフォームラインがあります。それでも韓国のものが欲しくなるのは、「日本では買えない」という希少性そのものが価値になっているからです。
この整理は、買う・買わないの判断を楽にします。履き心地や見た目が目的なら、国内正規品で目的の8割は満たせます。「日本にないものを持っている」ことが目的なら、それは靴の性能ではなく体験に払うお金だと自覚したうえで、没収リスクを織り込んで決めればいい。どちらが正しいという話ではなく、自分がどちらなのかをはっきりさせるだけで迷いが消えます。
ちなみに韓国公式ストアには、日本では話題になりにくい企画も動いています。2026年6月29日からはチャック70を現代的に再解釈したチャック70 Xがコンバース店舗と公式オンラインストアで販売開始となり、アジア市場を皮切りにグローバル主要市場へ段階展開されると報じられました。プレミアムキャンバスとオフホワイトミッドソールを残しつつ、ラバーバンパー、ダブルスターアイレット、サイドレザーパッチを載せた仕様です。アンバサダーにはaespaのカリナが起用されています。こうした動きを追うだけでも楽しめる、という向き合い方もあります。
韓国の店舗とオンラインストアで買うときの流れ
公式オンラインストアは韓国国内向けと考える
韓国コンバースの公式オンラインストアはconverse.co.krです。商品ページには価格、サイズ展開、素材、商品コード、発売日まで載っているので、渡航前の下調べには使いやすい作りになっています。発売予定の限定モデルには「LIMITED」の表示と発売日時が出ます。
ただし配送は韓国国内向けが基本で、日本への発送を前提にした設計ではありません。前章のとおり、仮に何らかの方法で日本に送っても税関の説明上は輸入できない側に入ります。オンラインストアは「在庫と価格とサイズを確認する道具」と割り切り、購入は現地の店舗で、と考えるのが実際的です。
使い方のコツとして、モデル名で検索するよりカテゴリから辿るほうが確実です。公式ストアにはチャック70、ランスターハイク、プラットフォーム(厚底)といったカテゴリが用意されていて、そこを開けば現行の価格とサイズ展開が一覧で並びます。狙いのラインが決まっているなら、この4カテゴリを見るだけで主要モデルはほぼカバーできます。
直営店にはタックスリファンド対応の店がある
ソウルのコンバース直営店には、事後免税店(TAX FREE加盟店)として登録されている店舗があります。外国人観光客であれば、条件を満たす買い物に付加価値税の還付を受けられます。店頭に「TAX FREE」「TAX REFUND」の表示が出ているかが目印です。
手続きには、パスポートの提示が必要です。買い物のたびに出せるよう、コピーではなく現物を持って行動してください。店によって還付の方式が違い、その場で税額を引いてくれる即時還付と、空港で手続きする事後還付があります。どちらになるかは店側の登録状況と購入金額で決まります。
注意点として、還付があるからといって最終的な支払額が日本の同等品より必ず安くなるわけではありません。この記事で確認した範囲では、韓国のチャック70や厚底ラインは日本のオールスターより高い価格帯に置かれています。還付は「割引」ではなく「税の戻し」なので、元の価格が高ければ結論は変わらないという点は冷静に見ておきたいところです。
即時還付の限度は1回100万ウォン・総額500万ウォン
即時還付には上限があります。外国人観光客の即時還付の限度は、2024年1月1日から1回あたり100万ウォン、総額500万ウォンに引き上げられました。それ以前は1回あたり50万ウォン、総額250万ウォンでした。
コンバースの価格帯で言えば、69,000ウォンのベーシックラインから169,000ウォンの厚底まで、1足であれば1回の限度に触れることはまずありません。限度が問題になるのは、他の買い物と合算していく場合です。滞在中に複数店で買い回る予定なら、累計額を意識しておくと空港で慌てません。
もう一点、この制度は制度側の改定が入る領域です。渡航前に最新の条件を確認しておくのが安全です。そして繰り返しになりますが、還付を受けて安く買えたとしても、日本への持ち帰りが認められるようになるわけではありません。免税の話と商標権の話は完全に別のレイヤーです。
・狙うモデルの商品コードと価格を韓国公式ストアでスクショしておく
・自分の普段のcmを10倍したmmの数字を、そのモデルの展開表と照合しておく
・パスポートの現物を携帯する(免税手続きに必要)
・限定モデルは発売日と発売時刻を事前に確認する(チャック70 ホワイトは2026年7月10日 11時発売と記載)
日本で正規に買える「近いモデル」を価格順に並べる
いちばん手頃なのはCANVAS ALL STAR COLORS、7,700円
予算を抑えて定番の形が欲しいなら、コンバースジャパンのCANVAS ALL STAR COLORSが最初の選択肢になります。公式価格はHI・OXともに7,700円で、サイズ展開は22.0〜29.0cm(US表記で3〜10.5)です。
韓国のベーシックライン、チャックテイラー オールスター キャンバスのローカット69,000ウォン・ハイカット75,000ウォンと同じ立ち位置のモデルです。色数で遊ぶタイプのラインなので、白と黒以外を1足足したいときに向きます。ハーフサイズが選べる点は、10mm刻みしかないチャック70系より扱いやすい部分です。
妥協点は、素材や作りに凝ったモデルではないことです。長く履き込んで育てるというより、汚れたら気軽に洗って、傷んだら買い替えるサイクルで付き合う靴だと考えてください。逆に言えば、旅行で履き潰す前提の1足としては合理的な選択です。
色で遊べる定番のキャンバスハイを、ハーフサイズまで選んで手頃に揃えたい人へ▼
チャック70の雰囲気に寄せるならALL STAR LGCY、13,200円
1970年代のディテールが目当てで韓国のチャック70を探しているなら、日本で買えるALL STAR LGCYが最も近い場所にいます。公式価格はHIが13,200円、OXが12,650円。サイズ展開は22.0〜30.0cm(US表記で3〜11.5)で、韓国のチャック70にはないハーフサイズが全域で選べます。
129,000ウォンのチャック70 ホワイトと比べると、価格の面でも国内正規品という安心の面でも優位です。素材違いのスエードやレザー仕様には14,300円のものもあり、同じLGCYの中で質感を変えられるのも使いやすい点です。
正直に書くと、チャック70とLGCYは別会社の別の靴で、ソールの厚みやトゥの形は同じではありません。「まったく同じものが安く買える」という話ではありません。ただ、雰囲気を求めているのであれば、税関のリスクを負わずに手に入る選択肢として現実的です。
70年代の雰囲気を国内正規品で、ハーフサイズまで選んで手に入れたい人はこちら▼
厚底ならALL STAR LIGHT PLTS Ⅱ HI、11,550円
厚底が目的でも、日本に選択肢がないわけではありません。コンバースジャパンのプラットフォームライン、ALL STAR LIGHT PLTS Ⅱ HIは公式価格11,550円で、サイズ展開は22.5〜26.0cm(US表記で3.5〜7.5)です。同じPLTS系のALL STAR PLTS FLOWERCUT HIは9,350円という価格帯にあります。
韓国のランスターハイク ホワイト(115,000ウォン)やランスタークラッシュ ブラック(149,000ウォン)と比べると、価格差は明確です。ソールの形は別物なので、あの波打つソールが欲しい人には代わりになりませんが、「厚底のコンバースが履きたい」という目的なら十分に選択肢に入ります。
注意点はサイズ上限で、22.5〜26.0cmまでです。韓国のランスターハイクが300mmまで並ぶのに対し、日本の厚底ラインはウィメンズ寄りの展開になっています。足が大きい人が日本国内で厚底コンバースを探す場合は、この上限が最初のハードルになります。
日本製ラインが欲しいならCANVAS ALL STAR J HI、16,500円
もう少し上の質感を求めるなら、コンバースジャパンのCANVAS ALL STAR J HIがあります。公式価格は16,500円、カラーによっては17,050円のものも並びます。サイズ展開は22.5〜30.0cm(US表記で3.5〜11.5)です。
Jが付くのは上位ラインで、7,700円のCANVAS ALL STAR COLORSとは価格帯が倍以上違います。145,000ウォンのチャック70 ブラックと近い価格帯なので、「韓国で高いチャック70を買うか、日本で上位ラインを買うか」という比べ方ができる位置にいます。
選ぶ基準としては、履く頻度です。週に何度も履くローテーションの主力にするなら上位ラインの作りが効いてきます。年に数回の出番なら、7,700円のラインで十分という判断も合理的です。価格差の分をシューケア用品に回すという配分も、長い目で見ると悪くありません。
| 目的 | 選ぶモデル | 公式価格 |
|---|---|---|
| とにかく安く定番の形 | CANVAS ALL STAR COLORS HI | 7,700円 |
| 70年代の雰囲気 | ALL STAR LGCY HI | 13,200円 |
| 日本で買える厚底 | ALL STAR LIGHT PLTS Ⅱ HI | 11,550円 |
| 上位ラインの質感 | CANVAS ALL STAR J HI | 16,500円 |
| 現地で履いて楽しむ | ランスターハイク ホワイト(韓国公式ストア) | 115,000ウォン |
買ったあとの手入れまで考えておくと、キャンバススニーカーは寿命が変わります。洗い方の基本はこちらでまとめています。

お気に入りのコンバースが、いつの間にかつま先は黒ずみ、白いキャンバスは黄ばんできた——。そろそろ洗いたいけれど「洗濯機に放り込んでいいの?」「洗ったらかえって黄…
買う前に決めておきたいのは「何を優先するか」
整理すると、判断の分かれ目は「日本にないものを持つこと自体に価値を感じるかどうか」の一点です。履き心地や見た目が目的なら、ALL STAR LGCY HIの13,200円やCANVAS ALL STAR COLORS HIの7,700円で十分に満たせますし、税関のことを気にせず今日から履けます。最初の一歩としては、自分の普段のcmを10倍したmmの数字を控え、韓国公式ストアで狙いのモデルのサイズ展開に自分の数字があるかを確認してみてください。そこに数字がなければ、悩む必要そのものがなくなります。
※価格・サイズ展開・発売日は各公式サイトで確認した時点の情報です。制度や販売状況は変わるため、購入前に公式サイトでご確認ください。

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